一富士・二鷹・三なすび
2012/01/02 (月)

一富士・二鷹・三なすび

この諺は江戸時代の初めごろから言われてきたようです。この諺の説明として次の三つが挙げられています。
 
1.駿河国(するがのくに・今の静岡県中央部)の名物を順にあげた。
2.徳川家康が、自分の住んだ駿河国の高いものを順にあげた。鷹は鳥ではなく、富士山の近くにある愛鷹山(あしたかやま)のこと、茄子は初物(はつもの・その年の最初の収穫品)の値段の高さをいう。
3.富士山は高くて大きく、鷹はつかみ取る、茄子は「成す」に通じて縁起が良い。
この内では、1の駿河国の名物説がもっとも有力で、「三茄子」のあと「四扇(おうぎ)」「五煙草(たばこ)」と続くといいます。
けれどチューさんは2の説が本当ではないかと思います。
その根拠は、
A.ナスは奈良時代かその前に渡って来て、早くから東北地方の北部を除く日本国内に広まり、江戸時代には全国各地に土着して広く栽培されていた。
ナスは外皮が傷つきやすくて遠方へは運びにくく日持ちも悪いので、みやげ物や名物にはなりにくい。古くから駿河国の三保で早出し栽培が行なわれていたが、1説の駿河国だけの名物というわけではない。
B.ナスが「成す」との語呂合わせで縁起が良いのなら、昔からの書物に何回も登場するはず。ところが古典文学にナスはほとんど採り上げられていない。だから3説もこじつけと思う。
C.ナスは野菜のうちでもっとも高温に適した種類。その反面、寒さには大変弱い。
だから、ハウスや温室のなかった江戸時代には油紙を張った障子で囲って促成(そくせい)栽培をしていたので、ナスの初物は非常に値段が高かった。
それで2説がもっともだと思う。ただし、鷹は愛鷹山でも鳥の鷹でもどちらでもよいし、徳川家康が言ったかどうかも怪しい。

皆さん初夢は見ましたか?


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千ちゃんの家庭菜園作業メモ
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