秘密の奥の手・・・・
2016/09/22 (木)

今日から施肥を変えて3日に1度自家調整のアミノ酸液と花夢ニトロ(硝酸カルシウム)とコクナールを施肥することになる・・・

今までも10日に1度ほど花夢ニトロ(硝酸カルシウム)は使っていたのだが・・・
私の場合は380グラム程の花夢ニトロ(硝酸カルシウム)を2リットルのペットボトルに入れて水を足して2リットルにしたものを作り、水やりの時に1000倍に薄めたものを8月ごろから1週間に1度程与えているのだが・・・
毎年蕾が育つこの時期からは極薄い物を3日に1度程づつ使うことにしている・・これが花腐れをさせずに超巨大輪の花を咲かせる1番の秘訣だと思っている・・・

私の場合乾燥肥料を追肥するたびに用土が酸性になるのを予防するために苦土石灰やミネラル富士等の貝化石石灰を混ぜているのだが・・・・

石灰の本当の働きは植物体内でペクチンと反応し、ペクチン酸カルシウムとしてペクチン酸マグネシウムや硼素と共同で細胞組織の壁を作っています

この壁は中葉とか中層と呼ばれているもので、細胞膜内の物質が外に浸透して溶出しないようにしています、この壁がしっかりしていないと病気に侵されやすくなるのですが、開花期の場合には花弁にシミが出来たり弁がのびのびと伸びることが出来なくなります・・・

そのような事が分かってくると、ただ単に土壌のPHが低いからそれを修正したいと言う理由だけでこのような石灰剤、とくに消石灰などは使えないのです・・・

菊の栽培においては追肥としての消石灰の使用は絶対に厳禁です。

高過ぎるPHの為に、必ず根を傷めてしまいます。 PHは結論的には(+)イオンと(−)イオンの数で決まります(+)イオンが少ないからといってアルカリ成分が多く、 PH修正効率が良いと言う理由だけで消石灰を使う事はできません。それは各要素ごとのイオン数にも配慮して調整する必要があるのです(また、消石灰は土を固くします)
(消石灰 3g+PH6.38の井戸水1g → PH12.43の強アルカリ水となる・・)

このような場合には、普通は炭酸石灰か苦土石灰で調整すべきだと考えます。その理由としてこれらの資材はPHが7.0の中性であるということ、 それよりもっと重要な事は畑で作物を栽培する場合などは石灰成分は10a当りで300〜320Kg(280Kg以下で欠乏となる)も土壌中に存在しないと欠乏症を来たしてしまうことです。 それでも石灰分が十分にあったとしても栽培期間中には不都合な事が出てきます・・・

それは炭酸石灰・苦土石灰などの資材は遅効性という大きな問題点があるのです・・・

菊の栽培期間中・・・特に9月からはその問題点を解決しなければ良い結果を得ることが出来ないのです。

ですから元肥のように肥料の効果が出てくる時期を待つ事ができる場合は問題はありませんが、開花まで1か月余りしかないこの時期の栽培期間中に石灰の欠乏を見つけたからと言って慌てて炭酸石灰を散布をしても間に合わないことが多いのです・・・

そこでこの問題点を解決してくれるのが硝酸カルシウムなのです・・・

(炭酸石灰・苦土石灰は土壌に撒いた硝安などに含まれる硝酸態窒素と反応し、硝酸石灰として次第に溶解し始めるが、カルシウムとしての肥効を得るまでには2〜3週間の日数を要する)

硝酸カルシウムは完全水溶性であり、窒素分には植物が吸収しやすい硝酸態窒素を主成分とし、石灰をも含有しているために元肥としては勿論のこと、液肥として追肥用に使用した場合にも著しい効果を発揮する・・・

市販の硝酸カルシウムには、ほぼCaとして28.0%の他、硝酸態窒素として11.8%を含有している。(成分は理論値)

硝酸態窒素は植物が直接吸収できる形態の窒素であり、その窒素を植物は自らの体内で亜硝酸 → アミノ酸 → 蛋白質と順時還元していく、そのために一般に市販されているアンモニア態窒素主体の化成肥料と比べてもその効果は著しく早い。

炭酸石灰や苦土石灰などの石灰資材はそれ単独で使用しても不溶性のままであり、それが溶解するには土の中に存在する硝酸や硫酸・塩酸と反応する事が必要である。そこで初めて肥効が表れる。菜園などでは硝安や硫酸加里などのように硝酸根・硫酸根を含んだ資材と併用すると良い結果が得られる。

しかし、石灰分はこの硝酸や硫酸・塩酸と反応して溶解し始めてから肥効が認められるようになるまで約2〜3週間の期間を要す。(遅効性)

一方の硝酸カルシウムは分子式:Ca(NO3)2・4H2O(又は 2H2O注)−3)で表すように、 予めカルシウムと硝酸と水を反応させて固体とした物である。そのような硝酸カルシウムを再び水で溶き使用するから速効性となり得るのである・・・・・
   
この速効性という作用が硝酸カルシウム最大の特徴である・・・・

硝酸態窒素は速効性ではあるが、その反面高濃度で使用した場合、根毛に損傷を受ける。

菊に使う場合は必ず水に溶いて薄い液肥として使用することが必要となる・・・
   

i0 i1 i2 (1) 25日の写真  華宝
(2) 25日の写真  早咲き越山 
(3) 25日の写真 泉郷富水
 
 植える花夢流・菊・花と生活を楽しむ・・・
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