2013/04/26 (金)
一般に良質な粘土質の田土は肥料を捕まえて置く力・・・つまり保肥力(塩基置換 容量)が大きいと言われていて菊栽培には昔から使われていたのだが近年はその 良質な粘土質の田土を入手することは大変難しくなりその代用品として赤玉土を 菊栽培に使っているのが実状なのだが・・・・・本来赤玉土は菊栽培には不向きな土なのです・・・・それは赤玉土に含まれるアルミニウムが植物が成長するためにはとても大切な肥料のリン酸を捕まえる力が恐ろしく強く一度捕まえると菊などの植物がそれを利用することが出来なくなるからです・・・
普通日本の良質な粘土質の田土の中にはカオリナイトという粘土が含まれていて カオリナイトは酸性の時には4ミリグラム等量(100グラム当たり何ミリ グラム肥料を捕まえて置く力があるか・・・ m・e・と書く)の塩基置換容 量が、中性の時で10m・e・、アルカリ性の時には20m・e・とアルカリ 性になるほど保肥力(塩基置換容量)が大きくなるのですが菊栽培に用いる 用土は弱酸性が望ましいので数値は小さくなります・・・・
さて、世界で最も肥沃で生産性の高い土地と言われるウクライナの黒土地帯 などの粘土にはモンモリロナイト(ベントナイト)と言う優等生の粘土が沢山含まれていると いわれます・・・
このモンモリロナイト(ベントナイト)は酸性の時に95m・e・、中性で100m・e・、 アルカリ性で120m・e・、と言う大きな保肥力を持っています・・・
又、原発事故で発生した高濃度汚染水の処理や、飛散した放射性物質の除染に 使われて急に知名度の上がったゼオライト(沸石)も塩基置換容量が高く 160m・e・程ありますが通常は岩石を砕いた砂利状で販売されています・・・
更に粘土と同じように塩基置換容量が高い物が身近にありますそれが腐植です ・・・・ 腐植というのは、植物の茎や葉や根等が分解したものやそれを餌にしていた 微生物の死骸等が分解して黒い細かな粘土のような物質になったものでミミズ の糞なども含まれます・・・
昨日の日記に書いた人工田土ウルトラ根茂土は、ベントナイトやゼオライトの 微粉にミミズの糞、ピートモス、リン酸肥料のバットグアノ、焼成骨粉、 ミネラル富士・・・等々・・・多数の有用資材と水分の保持を目的にサーモゲル 等の高分子ポリマー等を練りこんで手作りをした自然界には存在しない自称 世界一の田土なのです・・・・
それを配合した培養土で菊はどのように育つか・・・・・今年はその様子を なるべく日記に書き込むつもりです・・・
今日の盆栽菊は昨年挿し芽をして置かなかったので2月28日にウド芽を ポットに上げたものを育てたものです・・・下の写真は2月28日の様子・・・
下の2枚の写真は上の苗を4月2日に5号鉢に植え替えた時の様子
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(1) アルミ線で曲付けをする前・・・
右から、みかど、野地の松、北斗の松
(2) 前列の物にアルミ線で曲付けをする
(3) 葉が黄色になり捨てようかと思った 大掴み「冨山の雲」
「冨山の雲」は鉢の中の水分量が一定 でなく湿った所と乾いたと頃が出来る、 いわゆる「アンコ」の状態になると葉 が黄色になるので鉢の下に受け皿を置 き底面潅水にしてみたところ多少改善 されて来たように見受けられる ・・・
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