スプレー菊の秘密2
2008/08/02 (土)

スプレー菊は根が弱いと一般に言われている、私はそうは思っていない。

むしろある意味では強すぎると思っている、その根拠の一つは発根のパワーがすごいことが上げられる。

今年の展示会用のスプレー菊の挿し芽は、7月21日に仲間達と行った、それが9日目の30日には、もう鉢上げが出来る状態に発根していた。

仲間達は全国大会の特別競技花の切り花に出品するための栽培を予定している。

私は、切り花のほか、今年から正式競技に決まった7号鉢三本植えの部にも出品を予定していて、7号に三本植えることは、早めに3号ポットに鉢上げをすることがたいせつなのです、3,5号ポットで苗を育てて定植すると、お互いが7号鉢でくっ付き合うので、それ以上大きなポットに植えることが出来ないのだが、挿し芽箱に半月も置いておくと3,5号ポットに入らない根張りになってしまう。

そんな訳で、本日挿し芽後12日目で急遽自分用の苗のポット上げを行う、始めに上げたのは、現在国内に有るスプレー菊の中で「リスキー」と並びトップクラスの優秀品種の「リヌーン」この菊には白やアプリコット、コーラルなど5種類ほどの色違いの芽変わり品種があるのだが私はこの品種のピンクが好きで今はピンクだけを作っている。

前にも書いたのだが、日本に導入された2001年に全国各地の指導員と言われる菊作り名人20人に苗が配られて、「スプレー菊における追肥として使用する、有機肥料と無機肥料の比較栽培テスト」が行われて、ほぼ全員が根腐れをおこし「根が弱いので・・・・」という結果に終わった、中には「根が弱いので水遣りは1日おきとした」という人もいた。(日本の菊59号)

私のところでは、根腐れはまず無い、それどころか、根が水を吸う力が大きすぎて、油断をするとすぐに水切れを起こす、それで用土には水もちの良い、ピートモスを2割以上使い、サーモゲルも沢山入る、それでも苗の時期で一日に2回の水遣りをする、定植後も始めの内は2回の水遣りで良いのだが、9月になると2回では足りなくなり受け皿を鉢の下に置きその受け皿に水がなみなみと溜るまで水をやる、それが夕方には全部吸われてしまう。
それで、挿し芽用に使う人造田土と鉢に使う土麹にサーモゲルを大量に練りこんだ、さてどのような結果になるか楽しみである。

今年から正式種目になったスプレー菊なのだが、7号鉢での三本植えは私は大反対で、できれば切花の三本での競技が望ましいと思っている。

スプレー菊は36回富山県砺波大会から特別競技になり44回富山県南砺大会で正式種目になるまで8年と特別競技の期間が長く、その中で7号鉢に1本植3本仕立て(37回いわき大会)6号鉢1本仕立て(38回天城大会)更に、切花三本組が加わった(42回敦賀大会)などと出品形態を巡り迷走をした。

迷走をしたのは、出品形態だけでなく、出品の規格や審査基準、審査方法でもずいぶんともめた。

その最たるものが昨年の大会だろう、大会当日、出品受付がはじまり締め切り30分ぐらい前に受付に並んだ、7〜8人が前にいて受付の担当者が計量用の定規を持ち下の方の花を落としている、「何か変だな」とは思ったのだがそのまま並んでいて前に5人ほどの所まで来た時に担当者の言葉に耳を疑った、「規定で花頂が75センチ以上110センチ以下なので75センチより低い所の花は切ります」というのだ、これは一大事と私がしゃしゃり出て「花頂と言うのは出ている幹の一番上の花のことで一個1個の花のことではない」といったのだが「大会の役員からきちんと指示を受けている」と頑として話を聞いてくれない、たまたま、問題になってもめている花は、白いスプレー菊で見たところ仕立て方が悪く、幹の中間ほどで切り戻し花の数は多いのだがあまり良い花ではないのだが(実はこの花が優勝するのだが)私と同じようにワイルドコラム型(円筒型)で75センチより下から沢山花が咲いている(この大会では私の花と、うちの奥さんの花とこの花だけがワイルドコラムだった)

1悶着があると、元来言葉が悪く(関西弁、名古屋弁と並んで言葉が悪い磐城弁)短気で喧嘩好きな私が怒り、色々まくし立てるが平行線、最後に「大会実行委員長でも副委員長でも呼んで来い、それでも話が判らなければスプレー菊の大家の川田全菊連会長を呼んで来いそれまで出品拒非をする)と騒いでしまう。

締め切り数分前になり、やっと話が通じ、大会の役員らしき人が「出品要領の解釈を間違っていました」、と謝って来た、担当者も「上からいわれていたので・・」と言い、その日にその後3〜4回顔を合わせるたびにぺこぺこ謝られかえって恐縮をしてしまう、余程私の権幕が効いたのだろう。

i0 i1 i2 (1) 畑の栽培場で管理している12日目のスプレー菊。
根は出ているのだが表面の1センチほどには水分があるのだが、その下が乾いてからから、上から見ただけでは挿し芽用土が濡れているので油断をした、ここ二日程水遣りが少なかったようだ危なかった。
大菊で発根の悪い方のほとんどの人は、挿し芽をした直後から意識的にこの悪い条件を作っている。
(2) リヌーンの根張り。

鉢植え用のスプレー菊は全て茎挿しにして、葉齢を同一にして咲くときの高さをそろえるようにしている。

根が弱い?、弱いのならこのような根は出ないはず・・・
(3) 上の写真の1本を洗ってみました、160本程の発根が・・・
 
 植える花夢・新たな菊作りに夢中
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