2007/11/07 (水)
夜明けを待って会場に行く、もう沢山の菊仲間が車の中で待機している、関係者以外は入れないように車止の柵がありそれを開ける鍵を柵の中に入っている車の中の人に借りようとドアをノックすると盆養で総理大臣賞受賞常連の吉田さんが顔を出し貸してくれる。
少し手直しをして一生懸命に花の手入れをしている人を見て歩き、ついでに、もし代表花になった時対戦するであろうのライバルの会の花を見て歩く、管物では余り良い花が他の会には無いことを確認して、まず、自分の東京重陽会でトップになることの方が難しい事を実感する。
9時30分より審査が始まる、90歳近い加藤定吉名人、相川さん等6人ほどの審査員と盆養厚物系3種類の審査を担当する、慢性的に腰が悪い私にとってはほとんどが尺鉢で作られている盆養の鉢の移動はとてもこたえる、しかし相川さんを除けば私より10歳以上年上の方ばかりなので、「ぎっくり腰」にならないように慎重に鉢の移動をする。
審査途中でチラッと福助の審査の様子を見ると一番端にあり結果が出たようである。
担当した種目の再審をしてもらっていると、矢作会長が「君の福助の輪台が小さすぎる、すぐに大きいのと取り替えるように」一緒に来た河内審査長も「花のバランスを考えるように,あれは何寸なんだ」と笑顔なのだが怒っている、「いやあ、6寸ですが余り大きいのを付けて輪台が大きすぎると言われるよりは良いと思って」と、私が言うと「兎に角会の代表花なのだから大きい輪台を付けて横に広がっている花をもう少し垂らすようにして段咲きを強調するように早く直しなさい」と言われ7寸輪台に付け直し再度花直しをして午後1時からの連盟加盟の3つの会の代表花の戦いに備える。
審査は東京都や、後援している農林省等の省庁の役人があたり、5人の審査員が点数を記入してそれを集計して結果がでると言う、菊の審査としては珍しい独特の方式。
審査は盆養厚物から始まる、予想通り日本菊花協会の吉田さんの「吉兆」が1位で内閣総理大臣賞、盆養管物では東京重陽会の飯田さんの「彩胡の光輪」が国土交通大臣賞、続いて盆栽の審査のあと福助厚物の審査で珍しい結果が、二作品が同点で1位になり、審査員の合議で日本菊花協会に都知事賞が行ってしまう、いやなムードで次はいよいよ福助管物の番、1番のビールケースの台には日本菊花協会の「開龍秋峰」が、2番のビールケースの台には東京菊花会の「美濃の白鳥」見ていたギャラリーがどよめく「あれが管物なの」と言う声が、3番のビールケースの台には東京重陽会の「聖光華宝」つまり私の花が上がるが、審査員は全員美濃菊に釘付けで、「外人が登場したぞ」などと言っている審査員までいる。
しばらくして審査結果が発表される。
1番 575点 平均95,8
2番 568点 平均94,7
3番 582点 平均97,0
審査後都議会議長賞の短冊を花に付けている時佳栞園さんが声を掛けてくれる、審査の様子を見ていてくださっていた、有難うございました。
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(1) 一応出品をした私の二花。
右の金越山はまだ若く落選花、花も大きく盛りも良いので花直しの途中で芯の弁を抜き取って上手く直そうとも考えたが23日までの展示会期間中大勢のお客さんに花を楽しんでいただくためにあえてそのまま出品した
聖光華宝は会の代表花になり輪台も7寸に取り替えて戦いの出番を待っている所。
(2) 審査風景
(3) 金越山は入賞しない花のトップでした??。
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