早いもので今日は直子3回忌。逝ってしまってもう2年も経ってしまった。お寺に行ったのは一年忌と同じく娘と夫の3人だけ・・・寂しいけれど前もって親戚には身内だけで供養したいとお断りした。天寿を全うしたかたの年忌供養であったら、生前の話しなどいろいろ出て懐かしむのでしょうが、人生途中、若くて逝ってしまった人の年忌では義兄姉達も話しの接ぎ穂も無かろうし、思い出も辛い物ばかりになってしまうだろうとこちらから遠慮の連絡をしておきました。この時期何となくみんな欝気味になってしまう。私もここ3日は畑に出掛ける気がせずに、何となく日を過ごしてしまった。でも母は今日は少し体調・様子が良くて、どう言って留守番させようかと私が言い出す前に(今日は直子の命日だけど、私は行けないから代わりによくお参りしてきて・・・)といつの間にか御仏前を用意していた。花屋さんに頼んで置いた仏花を受け取りにいって、お線香やお団子を持って先ずお寺さんに出掛けた。雲照寺という古いお寺さんです。他に集まる人もいないので、すぐにご本堂で供養の読経が始まりました。その読経の中ほどに、ふっと祭壇の前を見ると、何か黒い物が動いている?もぞもぞと少しずつ動いてくる?『カメムシ』です!それも親指の爪くらいの結構大きな黒いカメムシ!カメムシは多分くらい祭壇の方から明るいご本堂の入り口へ向かっている様子で休まず歩いて近づいてくる。(こいつは刺すよ!)私は今年も一月ほど前に寝ているウチにこいつに膝の少し上を刺されて、今でも痛痒いのだ!そいつは畳一畳分を横切って、私とダンナの座っている座布団の間に来ると、向きを少し変えて私の方に歩いてきた。「座布団に這い上がってきたらど〜しよ〜(;^_^A アセアセ…!」情けないけど和尚さんの読経の声は聞こえなくなってしまった。這い上がってきたらこそっと払いのけようと、数珠を持ち替えてカメムシから目を離さずに用意!カメムシは座布団の間をずんずん歩いて、また畳一枚歩いて座布団の後に出た。和尚さんは祭壇の横で読経中、私の座っているところからはお顔は柱に隠れています。申し訳ないのだけれど、私は度々後を向いてカメムシの所在を確かめた。後から這い上がられて、足の裏など刺されたらエライ事です。カメムシは私のすぐ後の畳の縁で止まっている!ヤバイではないか!気もそぞろで何度も後を確かめた。とそのうちダンナもふいと後を向いた。チラリと虫を見て又素早く向き直る。虫は相変わらずジッと畳の縁で動かない。「ご焼香を・・・」と声を掛けられて断案の次に香炉のご焼香して下がるとき振り返ると、カメムシはまたせっせと歩き始めてい、敷居を越えて入り側やの畳を歩いていた。(ヤレヤレ〜〜〜)一応ホットしたものの、(あの虫、どうしよう?もしかすると、お供えした花束に着いてきたのか?だとしたら持ち帰らなきゃ〜〜)年忌の供養中に現れたカメムシがこのままご本堂の中で干からびてしまうのはイヤだな、でもナニに入れて持ち帰ろうか?下手に摘んだりしたらくっさいだろうし〜〜〜なんどと迷っているうちに供養は済んで、卒塔婆を頂いて帰る事になった。縁に出た途端、ブーン!とカメムシが飛んだ!(どーしよー!飛んじゃったよ!)と、和尚さんが「あ、くっさい虫がいましたね」とさりげなくフォロー。三回忌の供養の後だというのに、思わずみんなで笑ってしまった。お墓に寄って卒塔婆を立てて帰るのだが、車の中では大笑い。娘は和尚さんのさりげない「くっさい虫が・・・」がおかしいと体を二つに折って笑いこけているし、ダンナも運転しながら大笑い〜〜〜私は気が付かなかったが、ご本堂のあちこちにカメムシが居たそうだ。折れたの周りは大きな杉山だし、境内にも松や杉、サルスベリなどの大きな木が沢山有るので、和尚さんも虫なんどには慣れっこのようでした。「神妙な顔してるのがおかしくて、直子が悪戯に寄こしたのかもよ」と悦子が話しを締めた。墓地はすぐ近くなので、カメムシ話しで盛り上がりながらお参りして卒塔婆を立てて墓石を洗い、お線香を上げて持参のお団子を食べて家路についた。2年前と同じような静かな薄曇りの日でしたが、夜には多分終いの雷雨が来ました。今は仏前に、婆誰坂おかみさんからの果物、柿の赤、蜜柑の黄色、レモンの高ェとてもキレイです。明日はレモンティーをあげましょうか。。。『それぞれの 思いの秋や 三年忌』