一周忌法事と吉祥寺行き
2008/10/14 (火)

今朝は予報とうり曇って寒い。直子の一周忌法事です。

    昨夜姉の悦子が吉祥寺から戻って来ました。アパートには寝具類を持っていってあるので昨夜は家でなくアパートで寝ました。
    「毎日引っ越し支度で遅くまで片付けしてるので、朝はおこしてね」と言われていたので今朝はモーニングコール。
    妹の法事とて呑気者の悦子もさすがに少し緊張してたのかすぐにやってきて久しぶりで4人で朝食でした。

    私は花屋さんに頼んでおいたお寺さんへの花とお供えの花を採りに行き、夫は近くの菓子店へこれもお供えの菓子折を買いに行った。
    早め々に用意していても何かしらトラブルがあるようで、案じていた様に母が「脚が痛くて行けそうもない・・・」と言い出した。
    仕方ないので出来るだけ早く戻るから___と3人で出掛けた。認知症がこの所一段と進んでいるので心配なのですが今更ディケアをお願い出来ないのでそれとなくマッチやライターを高い場所に置いて菩提寺の雲照寺さんへ。
    法事は家族だけなので40分くらいで終わり、10分くらい和尚様とお話をしてから卒塔婆を頂いてお寺の近くのお墓へ。
    帰るともう昼近くです。
    雨の吉祥寺で。。。

    すぐに支度を替えて新幹線で東京武蔵野市の吉祥寺に向かった。その頃から段々雲が厚くなって来て上野辺りから雨が降ってきた。
    中央線で吉祥寺に着いた頃は雨は本降りです。構内のロンロンで一番先に買ったのはビニール傘。
    雨の中を「駅前の繁華街・サンロード」の迷路のような小路に入って悦子賀よく直子と入ったという小さなマグロ丼のお店で遅い昼食です。
    美味しかった〜!特にマグロのスープ。マグロの出汁が少しも生臭くないのでお替わりしたいほど。12,3席の小さなお店ですがほぼ満席も納得でした。
    サンロードをあちこち歩きながら話題は全部”ここは直子の好きだった店”の案内。迷路のような商店街をしばらく歩いてからアパートにむかった。
    「1qくらいだし、歩いてみる?」「・・・うん」と言ったのが間違いの始まり。雨も段々強くなったし始めて歩く道なのでえらく遠かった!
    帰ってから地図で計ったら1.2qくらいでしたが私の足では2qを越えている感じ・・・。途中のヤマト便のお店で引っ越しようの大きなダンボールを5枚買ってまた雨の中をアパートへ。線路添いの多分便利そうな抜け道らしい道を行って中央線のガードをくぐって五日市街道へ。いい加減くたびれた頃にやっと着きました。
    3階立てのマンションで一部にワインカラーのタイルが貼ってある12戸の小ぶりなアパートでした。
    先に筋向かいの大家さんに挨拶して滑る階段をこわごわ上がって娘(達)の部屋へ・・・
    いや〜、夫が滞在一時間の理由がすぐに判った!足の踏み場もありません(>_<)至る所にあらゆる物が散らかっていて、それにも増して圧倒されたダンボールの山また山ー(~o~)
    「うっひょ〜」です。
    「そんな顔しない!一人で何でもやってるんだからね!」
    はい、判っています、判ってはいますが・・・はぁ〜〜〜(-_-;)でした。
    気を取り直してダンボール山を越えながら直子のいた部屋へ。
    窓際のベッドの上は本が山積みで、座る場所も無い。
    「すんごい本の量でしょ?これ、殆どブックオフに持っていってもらうの。全部運べないもん」「・・・・」無言で賛同しました。我が家にはこんな大量の本を保管する場所は確保出来ません。その他CD,ラジカセ、作っていたフィギア、シルバー細工、PC,ゲーム機、なぜか大小様々のぬいぐるみetc・・・。ベッドの下のプラコンテナの中も本がギッシリ!
    あらゆるジャンルの本が山の様でした(+o+)

    頼りの姉はつとめでいない、鬱の病状が思わしく無い、電話をした友達が留守、など心細くなると子供のようにぬいぐるみを抱いてひたすら架空の世界・本やゲームの中へ飛び込んでいったのでしょう。
    実は私も3年前のころの冬勤め先が無くなって不安になり、ネットオークションにハマって用も無いものを買いあさった時期があったので相当の覚悟はしていきました。でも直子の病状は遥かに強く、深くなっていたのだと思い知らされた。

    兎に角荷造り開始です。
    本当はある程度は悦子に任せて専門業者を頼むようにして私も日帰りのはずでしたがとてもそんな事はできっこない!
    少しは手伝おうと持っていったエプロンを掛けてすぐに箱詰めを始めた。
    一番きつそうなキッチンから始めた。
    汚れは・・・相当・・・ひどい!
    料理苦手の悦子に代わってキッチンを使っていたのは直子です。直子がいなくなってから悦子は殆ど外食かコンビニで済ませたと言っていた。だからストックしてある食材・スパイス、レトルト、乾物は見かけはそっくりしていても古い物だ。
    ゴミ袋片手に先ず棚のスパイスを捨てようと集め始めて「え?」です。まるで家の引き出しの中身を並べた様に同じ種類のスパイスばかり・・・それも全部2個ずつあった。
    更に買い置きの乾物も家のお勝手の棚と殆どいっしょ。コーンスープのメーカーまで同じ。私がよく煮る高野豆腐も2袋。
    沢山の食材を前に考え込んでしまった。

    捨てられなかった。一度ゴミ袋に入れた物も拾い出してプラスチックのコンテナに詰めこんだ。
    棚の奥からクレイジーソルトの手つかずを見付けた時に、自分でもビックリするほどいきなり涙が溢れてきて止まらなくなった。「それ、古いよ。捨てないの?」と悦子に言われたときにはコンテナいっぱいの調味料やスパイスを抱え込んで子供みたいに泣いた。「捨てられないよ、これみんな直子だもんみんな持って帰るんだ!」とか訳の分からないような事わめきながらワンワン泣いた。
    通夜や葬儀の時に不思議なほど出なかった涙が止まらなくなった。全部コンテナに仕舞ってガムテープでシッカリ留めた。
    帰ったらこれを使ってカレーやシチュウ、ポトフを作ろう。。。

    夕食は雨の中を井の頭公園そばの二人の行きつけ・・・と言っても悦子の給料日ぐらいだった様だが『舎人』と言う和食店に行った。ここには4年ほど前に一度だけ一緒に行った事がある。直子が急病で救急車で杏林病院へ入院したときの事で案内された席はその時と同じだった。
    吉祥寺の駅前を「ここは直子の好きだったお店」と案内されて歩き、巡回バスに乗ってアパートに帰り着いたのは8時頃。

    慌てて荷造りの続き。集めて箱詰め、巻いて縛っての繰り返しであっという間に12時!
    少しは横になろうかと直子のベッドで横になって見たが、すぐ脇にはダンボールの山!
    とても眠る事も出来ないで起き出しては音をさせないようにこっそりと箱詰めを続けた。



 
karinoの家庭菜園作業メモ
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]