元気の素
2006/10/23 (月)

ame.gif 今日は一日雨降りで読書の日にした。この3タイトルの本たちは「元気の素」だ。ダラダラTV見るくらいなら、本を読む。
子どもの頃から、本、大好き。若い頃のように徹夜で・・・とは行かなくなったが、寝る前は必ず本を読む。
この3タイトルのどれかがいつもまくら元にあって、その日の「元気度」で手を伸ばす本が決まる。
寒いのでコタツを作り、一日「エンデュアランス号漂流」を読んだ。
良いも悪いも公正な目で書かれている。決して美談一色の本ではないが、シャクルトンの信じがたい程の強い意志だけはキチンと書かれている。極地探検が盛んだった時代に、成功しなかったシャクルトンが、なぜイギリス国民に変わらず信頼されているのかこの本を読むとよく判る。

塩野さんの筆は「カエサル」編で冴え渡る。ほれぼれするような筆遣いだ。
前述の「指導者の資質」とは、5つ。
知性、説得力、肉体状の耐久力、自己制御の能力、そしてそれらを持続する意志。カエサルだけがこの総てを持っていた。と、有りました。今、世界の指導者たる人たちの何人がこの条件を満たすでしょう?

曰く”統治者の器量は一日の計で成されたことが、百年の計に成るか否かで決まる”
”戦争とは死ぬためにやるのではなく、生きるためにやるのだ”だから、前線で最重要課題は「兵糧確保」である、と書かれると納得だ。こんな言葉がページを捲る毎に鏤められていて、1行も読み飛ばすことなど出来ない!ずーっと痺れっぱなしです。
この本に出会えて本当に幸せです。1992年から今年2006まで、年に一冊づつの発刊になる。
帝政に成ってから、一寸読むスピードが落ちてしまって、今10巻目。「すべての道はローマに通ず」をちくたく読んでいる。
ハードカバーは出かけるときに持って行けないので、読む時間が限られてしまうのでなかなか進まない。
「ガリア戦記」や「内乱記」も読みたいのだが、なかなか手がでない。今年は是非!

i0 i1 i2 (1) 塩野七生氏著「ローマ人の物語」特にローマが共和制だった頃の混沌とした世界の描き方が好きだ。「ハンニバル戦記」「ユリウス・カエサル」は何度も読み返した。「指導者に求められる総ての資質を持っていた」と教科書にさえ書かれたカエサル伝は特に素晴らしい。読みながら「そのとうり!」と手を打ちたくなった箇所に付けていったので、タグがいっぱいついている。
(2) アルフレッド・ランシング著「エンデュアランス号漂流」イギリスの探検家、サー・アーネスト・シャクルトン男爵の伝記。不撓不屈という言葉はこの人にこそふさわしい。南極の氷に閉じ込められ、吠える50度、叫ぶ60度、と称せられる南極暴風圏を手作りのボートで漕ぎ渡って救助を求め、乗組員全員を救助した。英国では「・・・万策尽きたら、跪いてシャクルトンに祈れ」と言われるそうな。
(3) サラ・パレツキー著「VIウォーショースキー」シリーズ。50近い女探偵。中年のヴィクがあらゆる障害、妨害を乗り切って情け容赦なく悪を暴き出す。時には自分も傷つくながら、決して妥協はしない。ヤワな生き様はしない、出来ない性格の彼女が大好きだ。こんな風に厳しい生き方は出来ないなぁと、思いながら読み、「ヴィク、負けるな、挫けるなッ」と応援している。
 
karinoの家庭菜園作業メモ
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