2017/10/19 (木)
□9:50〜市民劇場 生涯学習大
齊藤洋一戸定歴史館館長の話を聞く。 「勝者は歴史を語り、敗者は何も語らない」。ということで、長年、徳川慶喜の研究をしているということだ。 戸定邸は、慶喜の弟・昭武が水戸藩主時代の別荘。
今年は、大政奉還から150年。 「大政奉還」は後々の勝者の言葉、敗者の資料には「政権奉帰」と記されている。 昭武は、1853年黒船来航の年に水戸藩に生まれる。 14代将軍家茂の代に、松平容保の養子となり会津を継ぐ話になっていたが、 慶喜はそれを破談にし、昭武を江戸城西の丸に置く。西の丸というのは、将軍代理や次期将軍を意味する。 そして、ナポレオン3世のパリ万博の招へいに、将軍の名代として送り出す。13歳の時である。 同行者には渋沢栄一もいた。 時代が動いている真っ只中である。帰るころには江戸幕府がないかもしれない。そんなころだった。 そのとおりに欧州歴訪の間に、江戸幕府は消えてしまう。 だから、「幻の16代将軍」と言われるゆえんである。
当時の英国紙には「プリンス・トクガワ」と紹介されているらしい。
帰国後、水戸藩主となり、廃藩置県で知事となった。
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