秋葉原のことと茨木のり子さんの詩「草」。
2013/07/10 (水)

hare.gif ニュースは、どれもこれもメチャ暑がトップ。

昨日も書いたが、東京へ出てきたころは、秋葉原駅近くには神田青果市場があり、
昼間でも野菜を運ぶ大型トラックの往来や仲買人たちの姿があったものだ。
「やっちゃ場」と呼ばれ、昼時にはめし屋も何度か利用させてもらった。
駅周辺には電気の部品屋さんや小さな電器屋さんが、
中央通り沿いにはビルを構えた小売りの電気屋さんが軒を並べていて、値切りの交渉にも常に応じてくれた。

しかし、時代の流れとともに、そういった古くからの電気屋さんが姿を消し、残っているところも中国資本の傘下などに。
代わって登場したのが、電気のデパート風の「○○○○カメラ」や「○○ダ電機」などなど。
でもそれも一部。
いま秋葉原界隈で幅を利かせているのは、AKBやら、メイド喫茶やらで、
フリフリやセーラー服で着飾ったオネエちゃんらの呼び込みやチラシ配りの多さにたじろぐ有様でしたです。
通りを歩く人種もガラリと変わってしまい、それらを相手の安かろうの飲食店もずいぶん増えた。

秋葉原の代名詞であった「世界の電気街」から、そっちの方で有名になってしまったようです。
電気屋さんを見るのはアジア系の団体客、メイド系目当てなのは欧米系の個人客が多いようです。
地震のあと、一時、姿が減っていたという中韓の団体さんも少しは戻ったのかな?
駅前では中高生くらいの中国の団体さん。手にはめいめい「LaOX」の袋。

で、この秋葉原、声に出して読むと「あきはばら」なんですが、
紀州の人たちと話すとたいがいは「あきばはら」という。
(紀州だけやないですけどね)。
地名の由来を調べると…。
その昔、現在の秋葉原駅構内のあたりに「秋葉(あきば)神社」があり、火除けのための空き地があった。
それを「秋葉の原(あきばのはら)」「秋葉っ原(あきばっぱら)」と呼んだ、とあります。
「あきば」は下町訛りで、本来は「あきは」と読むとある。
紀州の人たちはそれを知ってか、知らずにか、江戸っ子を真似てるんですねぇ。
それと「秋葉原」を略すときは「あきば」といいます。

もうひとつ、秋葉原駅は千代田区神田にあり、
「秋葉原」という町名は、上野や浅草と同じ台東区にあります。
品川駅が品川区やなく港区にあるように…。
どうでもいいことでした。

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    草 
     茨木のり子

草の戸 草屋根 草枕
摘草 草餅 草団子
草書 草案 草稿 草創
草庵 草堂 草木染
道草 干草 草千里
草履 草鞋 草双紙
草苞(くさづと) 草摺 草かげろう
草相撲 草野球 草競馬
草いきれ
草臥(くたび)れる
草獣の地
草木も物言う
草木も眠る丑三つ時
草木成佛
草木塔
草々

草の字のつくものはみな好きで
思いつくまま呟けば
気分は シィンと 落ちついてくる
草に馴染んで生きてきた
見も知らぬ遠い祖先の
日々の暮らし 日々のやつれも
見えがくれ
ならば
ちょっと目を離したすきに
たけだけしく繁茂する
庭の雑草も佳(よ)しとしなければならないか

ただただ仇とばかりは思わないで

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先日の授業で教わりました。

 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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