2011/07/27 (水)
この夏初めて、蝉が鳴いているのを、日比谷公園で聞いた。
その近くで、昼飯を挟んでGのGMの話を聴く。
こちらが用意した演題は「人材育成の新戦略」。 講演を依頼したのは震災前の2月。 オールスター明け休み(当初は)のこの日に設定したのだが、「5位でここに座ってすみません」。
不況から企業の野球部がなくなるなど、 アマチュア野球選手が活動する裾野が狭まっていることから導入された(表向き?)育成選手制度。 各球団支配下選手枠は1,2軍で70人。育成選手制度を活用すれば、さらに選手を抱えられる。 だが、育成選手を採用するのにもドラフトが適用されているらしい。
「われわれはビッグツール(大きな才能をもった選手)と呼んでいますが、 1番目が人材発掘、2番目にそれを育成する、錬成と呼んでいます。 高卒で5年、大卒で3年が一応の目途です。 そして、3つ目がその成果発揮です。 掘ってみなければ当たるかどうかわからない油田方式ですが、 失敗限定(給料が低い)、成功無限大と考えています」
「坂本を取れ、と言ったのは大森(スカウト、元選手)です。 校外のグランドでの練習を終えて戻って来たバスから降りてくる高校生の坂本が、 実に楽しそうな、明るい顔をしていたというんですね。 時々、コーチ、選手に、10冊の課題図書の中から3冊を選んで感想文を書けという宿題を与えるんですが、 ふつうは1冊ごとの感想を書きますよね。 でも、この大森は、3冊の共通するところを見出してひとつにまとめて提出したんですね」
「プロでもいまは選手を殴ることはできません。ですから、言葉で叱ります。言葉で泣かせます。 ラミレスも、小笠原も、(阿部)真之介も、上原浩治も泣いているところを見ました。 こういうところは原(監督)や岡崎(ヘッドコーチ)は実にうまい。選手にかける言葉を用意してますね。 そして絶妙のタイミングで話しかける。 『東野少年が、きょうのおまえの姿(おどおどした東野)を見ていたらどう思うか』 『練習で何百球、何千球と投げているだろうが、大事なのはきょうのあの一球だ』とかね」
(この前といい、どうも、岡崎を買っているなぁ)。
「(原の)次はだれですかね?」と誰かが問うた。 「渡辺(恒雄さん)に聞いてください」とかわしてた。
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