27日に28日のこと。
2010/12/27 (月)

hare.gif 冬晴れの碧い空。
こういう朝は富士山。
運よく、窓際の吊皮をゲットし、この冬、初富士を拝む。

子どものころの28日は、朝早くから餅つきだった。
もちろん、臼に杵。
餅米を蒸し上げるのはへっついさんで蒸籠。
搗き手には従兄弟たちも集まった。
搗きあがった餅は、手が空いている者が両手手のひらで包むようにして丸める。

そして、30、31日には、祖母と母とでお節料理を作っていた。
わが家の黒豆煮は、一般に出回っている黒豆だけのねっとりした感じの甘さではなく、
甘いのは甘いが、もっとさらっとした感じで、小さく切った金時にんじんや牛蒡、高野豆腐などが入っていた。
ある年の瀬のこと、クワイの皮は剥く、剥かないで、祖母と母が言い合っていたこともあった。
どっちがどっちだったかは覚えていないが、暮れになると思い出す。
女房どのは、わが家の正月で初めてクワイを知ったとかで、
「包丁で削ぐように皮を剥くんだよ」と父に教えてもらったという。

お節料理の代表格といわれるものに、黒豆、数の子、田作り(ごまめ)があるが、この田作りがもう一つ記憶にない。
食ったのか、食わなかったのか…。
そもそも、なぜ、カタクチいわしの佃煮が田作りなのか。
その昔、このカタクチいわしは肥料に使われていたことから、そう呼ばれるとか。
豊作を願って食べるものであるのに、記憶にないのはいささか申し訳なく思う。
正月のお節に限らず、そのほかの節句や祭りなどでも、
なぜ、それを食べるか、それぞれに謂われががあるもの。食の大切さはここにもある。
お節を作る家庭は、関西で46%、関東で37%だそう。
残りは、「買う」「実家などで食べる」「食べない」なんだと。
予算は、関西が1万1,759円で、関東の9,307円より多い。関東では、3,000円未満というのが16%という。
そういうわたくしめも、所帯を持ってからのお節は、出来合いのものを買って重箱に詰めるだけ、がほとんど。
近年は、それも詰められたものを買うようになった。
材料費や手間暇を考えると買った方が安いということなのだが、
日ごろ言ってることとは違い、これまたいささか心苦しい。

今年はそれもなく、年末年始は那須で、の予定。

 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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