人生の先輩の話を聞く。
2010/11/06 (土)

harenotikumori.gif 4時半の「よいこ」が鳴って、畑にはほかに誰もいなくなった夕暮れ時。
わが区画とは対角線上にあり、普段あいさつくらいしかしないおじさん。
作業を終えて、至福の一服ちゅう。
見れば「コマメ」。
「お〜、いいすねえ! 耕耘機があるんですか?」
声をかけてみる。
すると、とうとうと、かのおじさんはしゃべり出した。

ここより前に、白井(ここから車で小1時間かかる)にも空いてる広い農地を借りて、その一角で野菜を作ってた。
スコップや鍬で、コツコツ耕してたら、そばを通る農家さんが見かねて、
トラクターでやってやろうか、なんて声をかけてくれたんだけどね。
それで、この耕耘機を買ったんだけどね。
だけど、広すぎて、そのうち野菜作りがしんどくなって、いまは、花を作ってるのよ。
野菜は、こちらのこれくらいの広さ(30u)がちょうどいい。
ひとり暮らしなんだけどね。
○○の向こうに老人ホームがあるんだけど、理事長が知り合いなもんだから、そこの花壇づくりを手伝ってる。
子ども二人は、そこがちょうど中心になるところに、離れて暮らしてる。
わたしゃ、今年で80よ。
ゆくゆくは、そこの老人ホームに世話になるかもしれんけど、
いまからそこの庭いじりをしていたら、帰ってきた気分になるんじゃなかろうかと思ってね。
だけど、あ〜ゆうとこの生活はいやだねぇ〜。
朝から晩まで建物の中で、自由がないもんな。
こうやって、体を動かしてるのがいちばんよ。
勤め人のころは、出張、出張で、ほとんど家にはいなかった。
コンビナートなんかのプラント造りでね。
だから、体を動かすのは苦でもなんでもない。
動けるうちは、自分で動くよ。こいうふうに、土をいじってね。

たばこを吸い終わると、片づけ始めた。
「すみません、帰りじたくのところを止めまして」。

i0 i1 i2 (1) 島らっきょうの花。
(2) はやとうりのはな。
(3) はやとうり。
 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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