2010/05/11 (火)
□18:00 よみうりホール「春との旅」
ふみさんからいただいた招待葉書を持って、有楽町の讀賣ホールへ。 仲代達矢主演の「春との旅」試写会。 見渡したところおばさんを中心に1,100人が満席状態で、熱気でムンムン。 2階席でゆったりと、の状況ではなかった。 主人公の仲代達矢、孫娘役の徳永えり、小林監督の舞台挨拶から始まる。 ここでも、さすがに、仲代さんは存在感が大きい。威圧感がある。 9年ぶりの映画主役とかで、60年間で150本ほど出演した映画の中でも、片手に入るできばえの映画だそうだ。 自分でも3回観たけれど、テーマ音楽が流れるだけで涙が出る、言うてた。 「泣いてください」言われましたが、すみません、泣きませんでした。
「東京へ出て働こう」と考える孫娘の足手まといにならぬようにと、孫娘と二人で姉兄弟を頼って回る。 だが、それぞれに事情があってことは進まない。 結局は孫娘が面倒をみると決意し、2人で北海道の田舎町へ帰ってくる。 その終着駅へ着く手前で仲代爺さんが息をひきとる、というストーリー。 はかなくも、せつない作品です。 救いは、離婚した娘婿(娘は自殺)が再婚しているところへ、 孫娘と、つまりは彼女にとっては父親に会いに行き、 そこで、自身の父親を知らない後妻さんが、仲代爺さんに父親像を見つけ 「(娘婿も)ずっといつも気にしていた。いっしょに生活しよう」と言ってくれる。 「他人でも人は人、気が合う人がいっしょに暮せばいい」。 ひとりで生活をする老人が増えるなか、いずれ、こんな社会がやってくるのでは、と、気になる台詞が頭に残った。 残念なのは全体的に引いたシーンが淡々と流れる場面があり、 せっかくの仲代さんの迫力を十分に引き出せていなかったのではと感じる。
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