一瞬後光がさした。
2009/12/22 (火)

harenotikumori.gif □吉永小百合 18:00よみうりホール

かぼちゃにゆず湯の冬至。
だけど、昨夜、ゆず湯に入ってしもうた。バスクリンを切らしてるのに、きのう買って帰るのを忘れた。
情けないことに、わが家では、ほとんどわたくしめの役目。

5時半と同時に、「悪いけど、先、帰るよ!」で有楽町へ。
ちょっと、何か腹に入れようと交通会館側へ出ると、
「本日大安」「今日まで」の幟が目に入り、列に加わる。
「連番とバラ、10枚ずつください」
そのあと、軽く腹ごしらえをして、「おとうと」の試写会会場へ。
6時開場で、入ったのが6時5分ごろ。
「1階は満席ですので、2階席へご案内しております」じゃと。
まあ、遠目だが見やすい位置に落ち着き待つことにする。
ほどなく、司会者の紹介で現れた時は、一瞬、後光がさしたように見えたね。
山田洋次監督もいっしょだった。

「寅さん」がぐうたら兄としっかり妹なら、「おとうと」はしっかり姉とぐうたら弟。
もちろん、しっかり姉が吉永小百合で、鶴瓶弟をしかるときの眼の力がすごい。
いつもの柔らかな優しい口調の舞台あいさつの後だけに、迫力を感じた。
「寅さん」「おとうと」も、山田洋次監督が描く家族。
「寅さんはみんなに囲まれるにぎやかな家族。
 寅さんの最期は描けなかったけど、この作品では、唯一の理解者の姉に抱かれて息をひきとる弟ですが、
 現在の、これからの家族の姿です」と紹介していた。
また、監督の最後の一言も、なぜか印象的だった。
「われわれはDVDを創るために映画を撮っていません。
 ぜひ、劇場で迫力スクリーンと音声で観てください」。

終了後の9時過ぎ、国際フォーラムのイルミネーションを通り抜けて皇居の方へと向かう。
しっかし、まあ、こないだの表参道といい、こんなに電力を消費してていいのかよ、と余計な心配をするよ。
日比谷通りを渡ったところで俄然暗闇で、人が歩いてる様子もない。
しかし、ここは皇居前。
幾人ものおまわりさんとすれ違う。
平凡な、善良な市民ゆえ、お巡りさんを見ても隠れたり逃げたりはしない。
向こうも不審がってる様子もない。
「すみません。皇居前で灯を灯してるのはどの辺ですかね?」
「灯を灯す、というのはイルミネーションのことだと思うのですが、向こうの方の和田倉門のあたりですかね」
教えられた方に向かって歩いてみる。
車を行き来するが、歩道を歩く人の姿は、やはり、ない。
さらに、そのイルミネーションあたりの明かりが見えないから距離感がわからない。
大手町の方だな、というのはわかるが…。
こんなところを歩いていて、暗闇から暴漢が出てきたりしたらひとたまりもない、と不安がよぎり、引き返す。
戻る途中で、先ほど尋ねた警察官に再び会う。
「さきほどはありがとうございました。遠そうなのでやめますわ」と声をかける。

ふみさんの予測どおり、二重橋前から千代田線に揺られて帰宅。
かぼちゃだけを食って、今晩も、ゆず湯に浸かる。 

 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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