2009/08/21 (金)
今朝の、日本農業新聞のコラム「四季」。
日照時間は家計消費に影響を与える。推計では7月の日照不足で家計消費は昨年に比べ1000億円強減ったようだ。 減少した費目はレジャー、交通費、アルコール飲料などである ▼日照不足は農産物の生育にかかわる。作柄悪化で少々価格が上がるが、消費者は高いものに手を出さない。 日本政策金融公庫の消費者動向調査によると、中国製冷凍ギョーザ事件以降高まっていた「食の安全志向」が「価格重視」に転じている ▼食品メーカーや流通業者の努力で「食の安全への不安感が沈静化した」ことも原因の一つではあるが、 安値志向が強まっているのも事実だろう。 安全、健康、品質、価格―対立するこれらのキーワードをできる限り満足させようと生まれたのがプライベートブランド(PB)商品だ ▼同公庫は食品のPB商品についても調査した。消費者は確実にPB商品を支持している。 価格は安く、安全性、おいしさ、信頼感においてメーカー品と差はないと考えている。 また国産原料の使用などを求めていて、「安ければ何でもいい」わけでもない ▼東日本や西日本ではこのところやや日照が戻っている。北日本は荒れ模様だし、先行きは安心できないが、 晴れた日には大手量販店のPB商品、1缶100円の第3のビールについ手が伸びる。
日照不足や自然災害などによる農作物の品薄。 果たして、消費者はどこまで理解しているだろうか。 ただ単に「値段が高くなった」としか感じていないのではないだろうかと思ってしまう。 来客で訪れる畑違いの業種の人に、レタスの品薄高を例に野菜の話してやると、 「どおりで、最近わが家の食卓にレタスが出てこないんだ」などと、えらく感心している。 高くなったと思うものの、「なぜ?」とまで考える人は少ないのではなかろうか。
JAの農産物直売所に関する資料が手元に回ってきた。 直売所を地産地消の拠点として位置づけ、地域経済の発展に貢献するため、さらに力を入れていく方針だ。 JAが関与する直売所は、全国で2,000余り、約1,600億円の売上がある。 個別の売上でみると和歌山の「めっけもん広場」がダントツで25億円。 次が愛知の「はなまる市」が19.6億円だから、そのすごさがわかる。 ひところは、この「めっけもん広場」でさえ、億の売上で全国から注目されたくらいだった。 それが、10年ほどで、いまや25億というから驚きだ。 ただ、スーパーなども地産地消、産地直送・直売をうたって、生産者の囲い込みを行ったり、 あるいは生産者の高齢化で生産量・技術力の後退が懸念されている。
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