2008/11/21 (金)
外車の話とちゃうよ〜!
成田のホテルでBMWの全国交流集会があるというので、事務所へは出ず、講演を聴くに行く。 全国的に、名だたる農業者も集まる。
出かけるまで少し時間があったので、その前に畑の様子を見に行く。 民家の影で日が当たらない場所は、土は凍り、葉っぱは霜焼け状態。 もう、こんな季節かと、つくづく感じる。 あらららら、せっかく芽が出たほうれん草、真っ白や〜。 上から、落葉をかけて置いた。気休めでもええヮ。 いやいやいや、バケツに氷がはってる。
時間もなく、見ただけ。
講演で、興味深かったのは、気仙沼で牡蠣やホタテの養殖をしているという漁師・畠山重篤さんの話。 自らを「一漁師」という陰で、 「京都大学フィールド科学教育研究センター 社会連携教授」よいう肩書きを持つ。
「漁師が山へ木を植えに」。 よく聞く話だが、生で聴いたのは初めて。 要は、プランクトン豊富な海の漁場は、山の森に起因するというのだ。 山には森があり、落葉が漁場に養分を与える。 山に降った雨が、ミネラル豊富な水となって湧き出て、川となって海に流れ出る。 海が育つには、森が必要なのだ。森と川と海を一つにすることが大切なのだ、という。 山が死ぬと、その恩恵もなくなる。河口堰などで、水が死に、海が死んでしまう。 かつて、襟裳岬が砂漠状態になり、昆布が獲れなくなったという話も聞く。
畠山氏は、「利根川河口は、大きなシジミがたくさんと獲れる漁場だった。 それが、河口堰のおかげで、パタッと獲れなくなってしまった。 シジミやアサリは、そのものからいい出汁が出て、味噌汁が簡単に作れる。 いま、国産のシジミがもっと安くなったら、健康にいいシジミの味噌汁が増えると思いませんか? 味噌汁が食卓に並ぶ機会が多くなるということは、ご飯食が増えることに結びつきませんか? 海のおかずが少なくなったから、ご飯を食わなくなった。 美味い味噌汁があれば、米は余るどころか、一気に足りなくなりますよ」。
また、畠山氏は、「鉄が地球温暖化を救う」ともいう。 地球の35%は、鉄でできている。 作物の肥料吸収をよくするには鉄が必要だし、人間にも鉄分は欠かせない。 鉄と炭を練炭状にした鉄炭団子を海にぶら下げておくと、 鉄が溶け出し、プランクトンや海藻類が増え、豊かな海になり、魚が寄ってくるという。 1uの海は20sの海藻を作る。 日本列島の周囲の海に鉄炭団子を施すと、膨大な量の海藻類が獲れる。 その海藻からエタノールが抽出できるから、地球温暖化防止になる、というのだ。
懇親会の料理はもちろんホテルシェフが調理したが、素材は参加者が持ち寄ったもの。 たまたま、朝日新聞の若い女性記者と席が隣りどおしになったので聞いてみた。 「国産を意識して食べているか」と。 答えは、「はい」だった。 「でも、外食の時はどうしようもないですよね。素材の産地がわかりませんから・・・。 社員食堂では、産地を表示するようになったんですよ」。 そして、 「中国製品に端を発して、輸入食品に対して不信感が高まるなか、 食品の国産志向に回帰の兆しがせっかく出始めていたのに、この不況で、また、安価志向に戻らないかと」 と心配していたのには拍手。 ぜひ、そうならないよう、記事で世論を誘導してくれ。
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(1) 霜で真っ白。 芽が出たばかりのほうれん草。 落ち葉をかけておく。
(2) いやいやいや、バケツに氷がはってたよ。
(3) きょう、出会った著名人。 BMWの懇親会で。 来年3選をめざす噂も。 何気なく千葉県民であることを囁いておいた。
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