2007/03/05 (月)
薄手のコートだったが、それでも朝から暑いくらい。 夕方には強風にあおられた横殴りの雨が降りだした。 駅から自宅までの5分足らずの道のりで、もう、びしょびしょ。
いささか古いニュースで恐縮だが、 先月の26日に農水省は、 輸入農産物の関税をすべて撤廃した場合の食料自給率の試算を12%と明らかにした。ここ 国内の農業生産額が約3兆6千億円、農業総産出額の42%減少し、 40%で低迷している食料自給率が12%に落ち込み、 食糧安全保障が完全に崩壊するとの見解を示した。 農水省の試算によると、減少額の約半分は米が占める。 米は最終的に、農家の自家消費分や一部のこだわり米が残るだけで、 多くは安い・まずいの輸入米を消費することになる。 生産額で、生乳は88%、牛肉は79%、豚肉は70%減少し、 小麦にいたっては、ほぼ壊滅との予測。 なぜこういう試算をしたかというと、 経済界の一部が「国境措置の撤廃」、 すなわち農産物も含めた貿易の「完全自由化論」を主張しており、 それをけん制するために国民的な議論を求めるねらいがあって、である。 「国境措置の撤廃」で、だれが一番得をするのか? いつもの、経済界が輸出利益を求めるがための、農業犠牲の構図である。 こういうとき、いつも思うのだが、 「あなた方も2代先、3代先をさかのぼっていけば、どこかで農業とのつながりがあるはずであるのに、 なぜ、いつも日本農業を潰しにかかるのか」ということである。
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