2006/12/27 (水)
昨夜は師走の、大荒れの天気。 12月では記録的な大雨だったらしい。 きょうは、打って変わって台風一過のような、柔らかい日差し。 最高気温が20.3度と4月下旬の陽気。
農園日記のみなさんは野菜を作っていても、 さすがに肉までは自家生産していないでしょう。 かしこい消費者でもあるみなさん方には、釈迦に説法でしょうが、 今朝の「ズームイン」(日本TV)でも取り上げていた牛肉の話。
スーパーなどへ行くと、まず、国産牛肉と輸入牛肉がある。 国産牛肉には、さらに国産牛と国産和牛がある。 国産牛とはどんな種類の牛であっても、 国内でその過程の半分以上の期間、肥育されたすべての牛が入る。 肉牛だけでなく、乳牛の雄や乳が出なくなった雌の肉も国産牛肉。 子牛あるいは肥育牛を輸入して、さらに日本で半分以上育てれば国産牛。 そして、その肉は晴れて「国産牛肉」となる。 一般的に生まれたての子牛は約30s。 10か月〜12か月育てられ、250s〜300sになった素牛(もとうし)は肥育に出される。 そこでさらに18か月〜20か月育てられ、630s〜730sの肉牛になってと畜される。
和牛とは日本古来の食肉用牛の種類で、 黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種がある。 もちろん、和牛も国産牛に含まれるが、 一般的に「国産牛」よりも「和牛」の方が高値だから、 「和牛」(銘柄名または産地名)と表示している。
しかし、前述したように、外国生まれの牛や外国育ちの牛を輸入し、 半分以上の期間を日本で肥育していれば国産牛(肉)表示がとおる。 和牛も同じ理屈で、外国生まれ、外国育ちの和牛があり、それも「国産和牛」だ。
これを今年度中に、「和牛」の表示が使えるのは「国内で生まれ育った」4品種と その交雑種に限定しようとする方向で動いている。 国内で生まれ育ったことが、各種の登録制度で証明でき、 トレーサビリティー(生産・流通履歴)で確認ができる和牛に限られることになる。
ついでにいえば、国内の銘柄牛(肉)の表示も同じことがいえる。 たとえば、「松阪牛」「神戸牛」「淡路牛」などといっているが、元はみな同じ但馬産の素牛。 それぞれの産地で一定期間肥育するだけで、それぞれの銘柄牛(肉)となって流通される。 いずれにしろ、トレサビで素性を確認できるシステムになっている「生まれも育ちも日本」、 という牛がいちばん安心できることは言うまでもない。
あ〜ぁ、すき焼きが食いたくなってきた。
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