2006/10/18 (水)
農林水産省が食育推進の一環として、 「食文化の継承」の実態を把握しようと、モニター1,000人を対象に調査をした結果が出た。 自分が住んでいる地域の郷土料理を7割の人が知っていて、 具体的に料理名を答えた人の7割が作ることができる、と回答している。 全体の約半数だ。
さてさて、みなさん方は「わが郷土料理は何ぞや」、とたずねられれば何と答えるでしょうか? どうも、「いま住んでいるところ」といわれると、 千葉の、あるいは松戸の郷土料理なんてまったく知らない。あるのか、どうかさえも…。
郷里の和歌山でも南の方は、めはりずしや秋刀魚寿司など、すっと出てくるものがあるが、 わが紀の川筋となると、茶粥とか、おふくろの味で一番味覚が残っているこけら寿司か。 家を離れるまでは、祖父母が健在だったこともあり、朝はたいがい茶粥だった。 少ない米でいっぱい食べられる、朝の忙しいときにかきこめるなどの理由があったようだ。 四季折々に、空豆、さつまいも、大豆、焼き餅などを入れたりもした。 万人にわかってもらうためには「茶粥」だが、一般的には「おかいさん」と呼んでいた。 「かゆ」に、「お」と「さん」の敬称がダブルで付いている。 それほど、大事な食事だったのだろうと思う。
一昨年春の結婚記念日に、女房どのと奈良ホテルに宿泊したが、朝食のメニューにその茶粥があった。 「紀州の茶粥」同様、やはり、伝統食の「大和の茶粥」を、 全国の人に味わってもらいたく、メニューとしたと考えられる。
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(1) さらさらとかきこめ、さっぱりした食感の「おかいさん」。
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