ポジティブリスト。
2006/08/22 (火)

harenotikumori.gif 上野7:10発の新幹線やまびこで、栃木県のとあるJAへ。
那須塩原駅に通じる道路は「ライスライン」と命名された田んぼの中を走る農耕路。
頭を垂れてきた稲や、丘陵地には牛の放牧場といたってのどかな田園風景。
ここの黒毛和牛は、各マスコミで最近富に、高級和牛肉として紹介されている。
予定の仕事を終えた後、JA職員にお願いして、昨日から梨の出荷が始まった梨栽培集落を案内してもらう。
そんな中、異様な梨園を目の当たりにし思わず、「ありゃ何ですか?」と聞いてしまった。
梨園全体をすっぽりと大きな白い蚊帳で覆ったような光景。
「ポジティブリスト対策ですよ。すぐ隣が水田ですから、飛散防止に目が細かいネットで覆ってるんですよ」。
農家にとっては、余計な費用と労力を強いられている。
また、ある農家は、トレサビ(生産履歴)についてJA職員に苦情を言っていた。
その農家は、野菜苗を別の農家から求めたらしいのだが、
「トレサビのために、その品種の証明を苗生産農家にしてもらってくれ」とJAから言われたらしい。
その農家にしてみれば、
「苗を生産した農家は、その種をJAから買ったのだから、いちいち証明がなくともJAでわかるだろう」
ということだった。

安全、安心を第一命題に追求していく一方で、
こうして、農家組合員とJAの信頼関係が崩れていくのか、と苦慮するところである。

薄暮のうちに帰ってこられたので、ひとつ手前の駅で下車し、第1・第2農園と回り、水遣り。
第2農園ではシカクマメを穫って帰ろうと思ったが、耳元から羽音とともに襲撃する蚊に、早々に退散。

 
蘖ひこばえの菜園作業メモ
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