葱ボウズ(後編)
2008/05/29 (木)

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トウモロコシの肥料はどれくらいにすれば〜?
えーーっと、肥料無でいきましょうか。
土の中の肥料を吸い取っちゃうわけですね。
そうそう、そうです。

理解できたのか出来ないのか、納得したような顔つきで黙ってしまった金持ちA様に代わり、奥様の具体的な質問が来る。

トウモロコシでないとダメですかね〜。
えっ?
うちはサツマイモだけじゃなくてトウモロコシも上手く作れないんです。
あ、そうでしたか・・・、いえ別に何でも構いませんから、肥料っ気が抜ければ良いですから。
お父さん、早く大きくしたくって、たっくさんの肥料を入れたがるからダメなんです、きっと。
あはははは・・・そうかもしれません。

金持ちA様を差し置いて話すことは未だかつて一度もない。言葉足らずをフォローしたり、聞き忘れを確認したりと、今時のオバサンにはない奥ゆかしさが、この奥様にはある。
少々言葉は古いが、こういうのを内助の功とでも言うのだろうか。

なんでじゃートウモロコシみてー植えときゃー自然にできるがや、簡単じゃが。
小難しい話の最中は一言も発しなかったA様の友達。
話が一段落した頃を見計らい、ここぞとばかりに声をだした。

それがねー、一度も上手く出来たことがないんですの。
ほーやな、うちでは出来せんなー。
土があっとらんからじゃろ。
あら、そうなんでしょうか?

こらこらこら!
なんちゅう適当なことを言うオッサンじゃ、根拠も何もなく土があってないとは、信じられんヤツ。
それじゃー、なんでもかんでも天候や自然のせいにしたがる典型的な、ただのオッサンと言わざるを得ない。

ほーじゃな、そーかもしれんうぇー。
金持ちA様まで同意し、残るは賢明な奥様のみ。

何か言いたい事があればどうぞ、援護しますから。
そんな視線を送って見るが、僅かに笑みを浮かべた顔は斜め下を向いたまま。
感じてはいるのだろうが、こちらからの視線を受け止め様とする気はなさそう。

A様と友達の二人が納得しているのなら、これで良いです。
奥様の両肩が、そう言っている気がして、反論は止める事に。


あれ、すごっ!こんなん見たことない、めっちゃ凄いやん。
畑の隅、残渣置き場だろうか山と詰まれたクズ野菜や藁などの間から、一直線に伸びてるネギボウズ。

これって玉葱ですよね?
ほーじゃな、ボウズが出来てまったで抜いてほかったんじゃわ。

玉葱の種取りにチャレンジしている今年。
4分割して塔が立ち葱坊主が出来てきているが、長ネギのように大きな葱坊主は出来てない。

種取り用ならまだしも、今年塔立ちした玉葱で、こんなにも立派な葱坊主になるとは信じがたい光景なのだ。

すごーーー!ホントすごい、こんなん見たことない。
あのー、他にもたっくさん野菜を作ってるんです・・・、そんなの誉められても・・・。

あ゛!
苦笑いしながらそう言った奥様の顔が、今でも忘れられない・・・。


画像左:EM活性液(ぎゃははは・・^^)
画像中:里芋の様子(出揃った感じw)
画像右:野良芋植え替え(独りばえの里芋を植え替え、小さい種芋(><))

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家庭菜園してます。
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