水が止まった日
2007/08/22 (水)

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自宅前にある道路は車がかろうじて、すれ違える程度の細い道。県道と呼ばれる幹線から信号も無いT字路を入った道で車の往来も数えるほど少ない。
その道を挟み自宅駐車場のまん前に農業用水の出水口がある。

5月末、田植えが始る頃から水が出始め、稲の根張りの為、一時期止まる事はあるが9月中旬近くまでは終日出続ける。
ここら辺の農業用水は、地域がら木曽川の伏流水を使用してる為、世間で水不足と騒がれる時でも、ふんだんに流れでる。

真夏の太陽が照りつける日、耳を済ませればチョロチョロと小気味いい水の音が聞こえ涼しさを誘うのが、なんとも嬉しい。
田んぼから溢れた水は、小さな用水を通り大きな用水に集まる。オタマジャクシやフナが泳ぎ、コンクリート作りに様相は変わったものの、まだ昔の風情をなくしてはいない。
田んぼの虫をつばみに来る、鴨や白鷺も毎年変わらぬ姿を見せてくれる。


今朝も8Lのジューロを持ち、その出水口へ。

あれ?出てないやん。もう止まった?もう、そんな時期?
この水が止まれば、秋は間近い。いくら猛暑が続こうが最高気温が35℃を超えようが、季節は間違いなく進んでいる証拠なのだ。

こらー!自分のとこだけじゃーかんやろ、おめーはなんべん言ったらわかるんじゃ。
まんだ、他の田んぼが使うやろ、わからんのか。

近所のおばぁーさんの怒声が朝の静けさに響き渡る。
怒鳴られた本人なのだろ、渋々止水栓の鉄の蓋を開け、特殊な格好をした工具を立て、止水栓を捻るのが見える。

その瞬間、昨日以上の勢いで出水口から出だした農業用水。

怒鳴ったおばぁーさんと、怒鳴られた息子は、田んぼの畦で土嚢袋の積み替えをしているのが見える。
怒鳴られたことなど無かったように仲良く、小声で話しながら。

ふふ・・、そう言えばこの光景、去年も一昨年も見たよなーー。
消毒された生ぬるい水道水とは違う、ミネラル一杯の木曽川の水をジューロに汲み上げ、足早に家に戻る。

ポット苗、プランター、小さな花壇に暑さに負けるなよ、と声を掛けながら、たっぷりの水遣り。
まだ、夏は終わっていない。


画像左:農業用水、出水口(これが止まれば、秋近し)
画像中:発芽したよーーv(^^

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家庭菜園してます。
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