2007/07/31 (火)
おみゃーさんに貰った菊メロン、枯れてまったがね。 朝からキンキラキンの声で遠くから声をかけてくる、畑のおばさん。どうして枯れたのかと尋ねてみたが、こちらの声が届く間もなく一方的に話し出す。
よぉーけ成ったでね、あんだけ成りゃーもうええわー、良かったわー、ありがとぅえかー。 良く良く考えれば、枯れた理由など聞くまでも無く、瓜科特有の一晩枯れであることは、ほぼ間違いないだろう。
梅雨の初期、梅雨末期から梅雨明けにかけて、一晩と言うのは極端かもしれないが、それほど簡単に枯れてしまう。まだ熟してない物もあり、もうちょっと我慢して欲しいと願うが、通じたことはない。
それだけ言い残して通り過ぎようとしたオバサン、急ブレーキを掛けて止まり、また一言。 もう、あーせんわね苗。 横に振りかけた首の動作と苦笑いで解かったのか、急ぎ自転車をこぎ出し行ってしまう。
いくら夢は苗屋さんといっても、この時期にそんな苗があろうはずもない。 それにしても、なんちゅう忙しい人やねん。あれじゃーくたびれるだろうに・・・。
オバサンの一言が気になったのか、そのまま第一畑へ移動し菊メロンを調査。 あれだけ勢力が強かった1回目の菊メロンも、今では雄花も見当たらず、熟しかけた白っぽい実やらまだ熟し始めていない緑色した実が、いくつか転がっているのが見える。 株元の葉は枯れ始め、そろそろ終わる時期が近づいている予感がする。 2回目の苗は、まだ雄花雌花が所々に咲き、もう少し持ちそうな感じはするが、次作の予定があり、お盆過ぎには撤収しなければならない。
7月中旬の台風が過ぎた当たりから急に実が付き始めた菊メロン。既に10個以上の収穫が出来、青い物も数えれば、あと10個以上はある。
なにやってりゃーすの。 いつの間にか戻ってきたオバサンの声が、また聞こえる。何をしてるかは見れば解かりそうなもの、ハサミを持って菊メロンの畝に入っていれば、実を採っている以外にない。 あんた、あかんがね、そんなもんとってまってわ。
何を言ってるのかチンプンカンプン。それでなくても時間が無い朝、人のやることにケチをつけてはもらいたくないのが本音。 自分の畑で自分の野菜を収穫してなにが悪いと言うのだ。まったく年寄りは、ホントに五月蝿い。 そんなもん、ひとりでに落ちるまでほっとかなかんがね。ちょうど、ええ具合になったらツルから落ちるでねー、ほんで落ち瓜っていうじゃわねー。
一瞬言葉を失うとは、こういう時に使うのだろう。 自己流とはいえ、ここ数年何度も失敗を繰り返しながらも、本を読み、ネットで調べながら作ってきた野菜。やっと、ここら辺のジジ、ババには負けてないと自信を持つまでになってきた今年。
ヘビに睨まれたカエルが如く、恐る恐るもう一度聞いてみた。もしかしてコウセキ瓜もでしょうか、と。 ほんなもん、あたりめぇーやがね、昔から誰でもしっとりゃーすがね。もうちょっと置いときゃーえか、あまーなるで。
自信が疑心に変わる瞬間であった。
どおりで水っぽいと思ったよ・・・。
画像左:まだ青い菊メロン(畑に一杯、ありんすv(^^)) 画像中:熟してなかった菊メロン(><)
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