2006/02/21 (火)
昼休み、携帯を見るとメールの着信表示がある。 最近、メールなどは誰ともしてない。誰だろうと見てみると〜ショコラケーキの製作者から。
バイトの子から始まり、ピンクの携帯の持ち主、点滴屋さんと名前が変わり、今ではショコラケーキ屋さんとなった女の子。
“お久しぶりですv(^^)バレンタインの時はごめんなさい、無くなってるなんて思わなかったから。今日はお見えになりますか?もしお見えになるなら、いらっしゃる前にメール頂けますか?6時半以降なら携帯でもいいですv(^^)” ケーキ食べられ事件から行ってない、いつもの居酒屋。今日あたり行こうとは思っていたところ。
“はい、今日は行きますよ〜。もしかして〜今日もケーキあるんですかぁ〜v(@@)v” ・・と、すかさず返信しておいた。
定時も過ぎ、今日の予定の仕事も終わる。もう帰っても良いのだが、あまり早くから飲みだすと明日がエライ。仕事仲間と雑談をしながら時間をつぶす。
“お疲れ様でーーす。今、お電話出られますか?” 電話に出られるか?とは〜また珍しいこと。返信せずに早速こっちから掛ける。
「もしも〜し。お久しぶりです。どうしたんです?何かありました?」 期待する返事はひとつ。あくまでも〜なんとかショコラケーキの再製作。 『こんにちわ。えーっと、ケーキじゃないんですけど。今日店に行かれる前に、誘いたいところがあるんです。お時間、良いですかぁー?』
誘いたい所? 去年の暮れ雪が降る夜に、一度寿司を食べにみんなと行ったことはあるが〜そのお返しで、食事にでも行くというのだろうか? いずれにしても〜ショコラケーキの夢は無くなったわけだ。 「時間はありますけど〜どこ行くんです?」 『実は、お客さんにボーリングのサービス券頂いたんです。使わないと申し訳ないんですけど今月一杯だから、あまり時間がなくて、良かったら一緒に行って欲しいなーと思って』 「ボーリング?ボーリングって、あの玉転がすヤツだよね〜?」 『きゃはははは・・・。はい、そうです。ボーリングお嫌いですか?』
嫌いとか好きとかという以前の問題のような気がする。 「いや、嫌いってことは無いですけど〜家族の人とは行かないんですか?」 『やっぱり、私とではダメですか・・・』
元気が良い返事と笑顔が取り得のケーキ屋さんが〜珍しくしょげたような声をだす。 「いや、行っても良いですけど、二人だけで?」 『はい。それで終わってから店に行こうと思ってます』
結局行く事になり、ボーリング場の場所、待ち合わせ時間などを決め、電話切る。 それにしても〜ボーリング?もう十年以上はして無いと思う。 出来ないことは無いと思うが、昔でさえ良い点数は出たことが無い。せいぜい120点くらいがせきのやま。こんなんで、ええのやろかと一抹の不安がよぎる。
そう言えば〜いつだったか、居酒屋でボーリングの話題になったことがある。 看護学校に通っていた頃、マイボールまで作って、かなりハマッタという話をしてた記憶がある。 今でも年に数回は行き〜アベは150前後だとか。
成り行きとはいえ、こんな恐ろしい人とやるはめになったことを後悔しながら、やや早めに着いたボーリング場。 とりあえずビール、ビール、缶ビールはどこ? この時間帯に、とてもシラフでは出来そうに無い。点が悪ければ〜酔ったせいにもできる。
『早かったですね〜♪』 「あら?もう来てたんですか?」 『ええ、先ほど。うふふふ・・早速、おビールですかぁ〜?』 「あははは・・飲みます?」 『はい♪』 缶ビールを2本買い、いよいよボーリングの始まり。
『どうぞ〜良いですよ〜♪』 「えっ?こっちからですか?」 『はい』 「ええーそんな〜先にやってよぉー」 『ダメですよー、もうセットしちゃったから』 大きなモニターの中の上段に、確かに自分の名前がある。
ゴロゴロゴローーー。 一投目、見事にヘッドピンを外し倒れたのは、たったの4本。気を取り直した二投目も端っこをかすめ2本のみ。合計6本。 「あちゃ〜〜ダメだぁーー」 『お上手ですね〜十年もされてないなんて思えないです♪』
あのね、たった6本しか倒れなくて、なんで上手いと言われなければならないの。 いくらなんでも〜失礼すぎます。 「どこが上手いのぉ〜、全然やないですかーー」 『だって、投げるスタイルが決まってますよ。カッコ良いです♪』 最近、腹は少し出てきたが〜それでも痩せ型の部類。後ろから見れば〜見えないこともない。
ゴロゴロゴロゴローギャシャーン。 ケーキ屋さんの一投目は、なんとストライク。 「ひゃぁ〜〜すご、いきなり!」 『やったね♪』
5フレームを過ぎる頃には2本目のビールを口にする。スコアーは相変わらず黒三角が一つも無い状態が続く。 ケーキ屋さんもつられたのか、酔いが廻ってきたのか、1フレーム目のストライク以降、黒三角が出ない。 『なんだか〜酔っちゃったみたい』 「大丈夫ですか〜?こっちは、ちょっと乗ってきました」
7フレーム以降、ストライクとスペアーがチラホラ出だす。 ケーキ屋さんは早々に缶ビールを諦め、ペットボトルのお茶を飲みだしている。 「ダメそうですね〜もう止めましょうか?」 『こんなスコアー初めて・・・もう信じらんない・・・』
1ゲーム目が終了し〜おっさんーー132点、ケーキ屋さんーー125点という結果。 久しぶりで132点なら〜全然OK、言う事なし。 「どうします〜?」 『やります、少し休んでから、もう一回』 そう言いながら、既に半分ほど飲まれた2本目のペットボトルを額や頬に当て、酔いざまし状態。 「じゃーやりましょう」 『はい』
少し休憩していよいよ2ゲーム目。 一投目、出来すぎのストライク。ケーキ屋さんは2本残すが、きっちりスペアー。 双方とも〜なんとなく気合が違うような感じ。
その後2フレーム目は惜しくもスペアーが取れなかったが3フレーム以降は黒三角がびっしりと続く。 ケーキ屋さんは〜出だしは良かったもののスプリット病にハマリ、黒三角が続かず。
『すごぉーーい♪』 ケーキ屋さんが驚くのも無理はない、本人でさえ信じられないくらいのスコアー。 な、なんと200点。 その黒三角に圧倒されてしまったのか可哀想なケーキ屋さんは、130点。 『もう一回やりません?♪』 「いいでよ〜」
あまりの出来の良さに調子にのる、オッサン。
3ゲーム目、オッサンーー166点。ケーキ屋さんーー135点。 4ゲーム目、オッサンーー177点、ケーキ屋さんーー138点。
『今度、酔ってないときにリベンジさせてくださいね〜♪』 「いいですよ〜いつでも」
一生のツキを全て使ってしまったのかと、思うほどの今日の出来。
それにしても〜なんでこんなにいい点数が出たんだろう? 思い当たる節も無く、それとなく考えてみる。
あっ!そうか〜。 昨夜遅くまでオリンピックのカーリングを見てたせいかも・・・。
画像1:桃色タンポポのはず(どんどん違ってくるような・・) 画像2:菜花の花(やっと春だぁ〜)
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