2005/11/25 (金)
数日の間に街路樹の葉が道路わきに溜まる。殺風景な道路に赤や黄の色があちこちに見られ、僅かに華やかさを感じる。
ここ数日間は暖かい朝が続く、今朝も吐く息こそ白いが寒さはそれほど感じない。明日からの作業に備え、今日も様子見に出かける。 第二畑で目立つのはなんといっても、溶けたような枯れたような芋2種類、里芋とジャガイモ。
里芋の芋茎は全てが溶け始め、この状態では親芋もやられているような感じ。この時期になって親芋を食べる事も無く特別に困りはしないが、あのドロドロ状態は〜どうも気色が悪い。 もう一つの芋、秋ジャガもニシユタカは完全に葉っぱが枯れ見る影もなし。デジマはまだ青い葉が残っているものもあるが〜枯れたも同然の様相。 いつもなら、とっくに掘っているが今年は〜地主さんに言われた事を試すつもりで、もうしばらくこのままにする予定。
掘りあげた里芋の埋める場所を物色し、大体の目安をつけ畑を後にする。
明日からの休みがほぼ決まっている週の金曜は、どことなく嬉しい。特に今日は思わぬことから籾殻や籾殻の灰が貰えることになり気持ちもウキウキ状態。
昨日の夜、少しだけのつもりでいつもの居酒屋によった。
『あっ!いらっしゃいませ〜♪』 金曜バイトの女の子が一人カウンターに座り、常連さん達となにやら話中。 「あれ、どうしたんです」 『最近、時々お邪魔してるんですよー少しの時間だけですけど』 「へぇーそうなんですか」
お客さんで来ているはずだが、オシボリ、グラス、箸など手際よく並べ、ここに座りなさいという暗黙の意思表示が嬉しい。 もちろん悪い気がするわけでもなく水が流れるが如く自然と隣に。
「早くから来てるんです?」 『いいえ〜まだ15分くらいです〜♪』 今日は、どこかにお出かけでもしたのだろうか、ホンワカと良い香りが漂う。香水ほどキツクもなし、柔軟材かシャンプーのような、どこにでもある自然な香りが鼻をくすぐる。 『はい、どうぞ〜♪』 ビール瓶を両手に持ち、グラスを持てとの合図。 「あっ、すいません。頂きます」 『落花生、すっごく美味しかったです』 「あっそう、上手く炒れたの」 『私は出来ないんですけど、お義母さんが得意なんです』 「へぇーーそうなの。あれエライんやわね、腱鞘炎になりそうやし。加減が中々解からんしねー」 『家のお義母さん、畑で野菜とか作ってますから〜上手なんですよね〜♪』
あにぃーーー!!うそ!そんな話は全く聞いてないやん。 そんな事とは知らず落花生などの野菜を持って来てしまった。
「あらぁ〜作ってるなんて聞いてたっけ?じゃ〜あんなの押し付けて悪いことしたやん」 『ううん、落花生は作ってなかったし〜お義母さんも喜んでたから大丈夫です』 「そんなら、ええけどさぁーー」
何十年も野菜作りをしている人に僅か数年の素人栽培の野菜など、知っていたらとてもとても恥ずかしくて出すことは出来ない。 「そうなの畑してるの・・・」 『畑だけじゃないんですよー、田んぼも一杯あるの』
なんじゃーーー田んぼ!?うそーーーー!! 正直、こんなに驚いたのは久しぶり。どう見ても田んぼがあるような家の人種ではない。
「何反くらいあるんです?」 『なんたん?って〜なんですか〜?あれぇ〜?』 「あ〜ごめんごめん、何平米ってこと」 『う〜〜ん、解かんない。とにかくいっぱい♪たくさん♪』 「うん?じゃぁ〜米は何表採れるの?」 『え〜〜っと、50ぴょうくらいかな?もう少しかな?』
ビールを口に含んでなくて良かった、タイミングが悪ければ吹き出していたところ。 「1反で6〜7表採れるとして8反もあるってことやないの?」 『う〜ん、良く解かんないですけどー』 「あのあれだよ、1表っていうのは30kの袋入り2袋分だよ。解かってる?」 『それくらい、知ってますよぉ〜〜♪』
よくよく話を聞くと、籾の乾燥機まで自宅にあるという。 畑もたくさん、あるのだが作り手がいなく倉庫を建て貸しているというから、またまた驚く。現在ある畑は義理の母親が食べる分だけを細々とやっているらしい。
「じゃぁさ〜あのさぁ〜、籾殻ってない?」 『え?もみがらって、あのーお米の?』 「そうそう、それそれ。田んぼに捨ててない?」 『知らないですけど、なにするんです?』
こいつは一体何者なのか。 何反もある農家に嫁に来て、ほとんど何も知らない。よくこれで何十年も農家の嫁が勤まったものだ。
「籾殻は畑にいれるんやわね」 『へぇーーー、お義母さんに聞いてみましょうか』 「うん、少しで良いから。田んぼに取りに行くから」
ひょんなことから〜籾殻が貰えそうな感じになってきた、昨日の出来事。
そして、今日の昼過ぎ。 籾殻を持っていくから、いつもの居酒屋にきて欲しいと携帯にメールが入る。 良ければ毎年上げますとの、オマケまでついて。
夜8時30分。 45Lのゴミ袋で籾殻2袋、予想外に燃した籾殻まで1袋、ゲット!v(^^
画像1:眩しい朝日(通勤路)
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