2005/10/12 (水)
最高気温が28℃にも達した快晴の一日。桜の木の青々とした葉を見るたび、落ち葉の季節はまだ来そうに無い。
日曜以来、久しぶりに顔を出した太陽。これから、どんどんと日照時間が短くなり少しでも日に当てたいところ。 不揃いに発芽した玉葱苗の箱を家の東側から南側へと朝から移動する。 少し大きめな苗になったアトン、少し徒長気味のラピュタU、最後に播いた泉州と赤。大小4箱を移動し、軽く水遣りをする。
小さくヒョロヒョロとした苗、何かの虫に食われたのか途中から折れているものも数本ある。5cmは伸びた葉っぱに種をつけたままのもの、やっと発芽しだしたものなど様々な苗が混ざっている。 もう少し時間があれば本数を数えてみたかったが、そこまでの時間もなくビオラの様子を見る。
先週の土曜にポット上げとポット分けをし、無理な分けかたも何本かあり少々心配な苗もあったが、どれも無事で元気そうに見える。 このビオラ、農園日記の作者の方から送って頂いた種を播いたもの。ビオラワールドと江原ビオラの2種類があり、それぞれ違うものだと思っていた。途中までポットの色を分けたり印もしていたが途中から、どれがどれかはっきりしなくなってしまい。止む無く確認してみると、どうやらワールドも江原も同じものとのこと。 それなら〜良いやと一安心もつかの間。今度は新たな問題が発生。
ビオラの種類が多く、花の色はもちろん、柄も、葉っぱの形も、そしてそして驚くことに匂いも違うという。 100ポットを目指し、あちこちにプレゼントしようと考えていたが〜種類が違っては、そう簡単な話ではなくなる。
貰われてしまった物から、どんな花が咲くのか。残った物には無い珍しいのもが咲いたら、そう思うと〜手放すのが惜しくなる。
“花がね、咲いてからあげれば良いと思うよ” 種の生みの親、日記作者の方に相談した、その回答。 う〜〜〜ん、やっぱり心が広い人の意見は違う。
花が咲くまで育てて、素直に手放せるだろうか? 狭い庭とはいえ、100ポット近くの様々なビオラの花が咲く風景を思い描き、それも悪くないと思う、狭い了見の持ち主に・・・・。
もしかして、まだ冷蔵庫の中に保存してある種の中に、稀少な品種が混ざっている可能性があるかもしれない。 今週末、もう少し播いてみようかという気にもなりだした。
会社帰り久しぶりに寄った居酒屋。 珍しく少ない客の入り。見慣れた常連さんが二人、カウンターに座っているだけ。 いつもに比べれば静かなひと時、こんな日もあっていいのだ。そう思いながら冷酒をチビリチビリ。
『こんにちわぁーー♪』 この居酒屋には似合わない黄色い声が入り口の扉の開く音と共に聞こえてくる。 “あら、どうしたの今日は” カウンターの中から、女主人が声をかける。 『用があって近くまで来たから』
この黄色い声の女性。この居酒屋に金曜だけバイトに来てる30代の主婦。 昼間は普通に仕事もしているとのことで〜中々の働き者。
『おひさしぶりですー♪隣座っていいですか?』 「はい、どうぞ」 『金曜はあまり見えないんですねーー♪たまには来て頂きたいかなぁ〜♪』 バイトにしては〜呑み助の男心を上手くつく憎いヤツ。 「あははは・・・そうですね」 『もう顔とか忘れちゃってません?名前、覚えてますかぁ〜〜〜♪』 「ええ、ちゃんと覚えてます」 『じゃぁ〜許してあげますね。今週は来てくださいね、待ってますから、ねぇ〜〜♪』 「ええ。休みの前はあんまり来ないんです。早起きしたいから」 『休みなのに早起きするんですか?』 「ちょっと畑してますので・・」 『ええっーー!そうなんです?見えないわぁーー。大根とか作ってるんですか?』 「そうそう、白菜とかね」 『へぇ〜〜じゃぁ〜無理には言えませんよねぇ〜〜』 こんなにあっさり引かれると、やはり寂しいもの。 手馴れた押し引きといい、かなりのやり手と見るが、既に酔っぱらいモードでは〜彼女の術中から逃れる術はない。
「今はひと段落してそんなに忙しくもないですけどね」 『そうなんです〜♪じゃあ今週は何も予定が無いんです?』 「ええ〜ビオラの種を播くくらいです」 『ビオラって何です〜?』 「えっ?あ、あの〜パンジーより少し花が小さいヤツです」 『あっ!あれってビオラって言うんですかーー。パンジーの種類違いかなぁーて思ってました〜♪』 だいたいこの年代の主婦なら知ってて当然のような気はするビオラだが〜まあ許すことにしよう。なんと言っても30代だから、さ!
『へぇ〜〜お花まで育てるんですねーー。全〜然、見えませんよーー♪』 「えっ〜?そう〜?そうかなぁーーーうふふふ・・・」 そうは見えない、つまりーーーーあまり良い印象では無く見えた。ということだろうが、それに気付いたのは、あくる日の朝、通勤の車の中。
『もし良かったら上げましょうか、ビオラ」 『ええ、良いんです?もらって?』 「ええよ、だって100ポットも作ってるし』 これで、これで、これで今まで何回失敗してきたことか。酔ってるってことは〜ホントに恐ろしい。 ついさっきまで、誰にもやらずに自分だけで楽しもうかと思っていたビオラの苗。1時間も経たずに〜また差し上げると言い出す、この口先男。
「じゃぁ今度の金曜に持ってくるから」 『ええっ〜〜♪もう、お花咲いてるんです〜?♪』 「えっ!?いや、まだ小さい苗ですけど」 『・・・・・。お花、咲いてからでも良いですか?』
くぅ〜(×_×) 世の中、そんなものか・・・。
画像1:満開の金木犀
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