いちご
2005/10/10 (月)

kumori.gif 厚い雲が緩やかに流れる今日の空。次から次から〜切れ目無く流れてくる雲に見とれる。夕方には肌寒ささえ感じる曇天の一日。

久しぶりの運動と飲みすぎで予想外に寝坊し8時過ぎに起きる。残った4本の白菜を定植する為、畝を作りながら元肥を入れる。牛糞も鋤きこもうと思ってはいたが〜どうにも面倒になり手早く定植だけにする。続いてカブの間引きをするが、いまひとつ調子が出ない。
身体のどこかが痛いというわけではないが、なんとなくダルイような気が乗らない感じ。芋掘り、落花生ほり、長ネギの種蒔き場つくりなど予定はしてたが、全て中止し家の中で〜だらだらとくつろぐ。

テレビ、新聞も見飽きた頃、何ヶ月も乗ってない自転車を持だし畑ブラに出かける。
途中のコンビニで折り紙と缶コーヒーを買い、飲みながらの片手運転。

どこの畑も秋野菜まっさかりで夏野菜はほとんど見当たらなくなってきた。
一番多い秋野菜は、やはり白菜。順に大根、ブロッコリー、秋ジャガ、キャベツ、水菜、小松菜、ほうれん草となり予想外に少ないのはカブ。
ほとんど植えられてなかったのがカリフラワー。その他、葉っぱものらしきアブラナ科の双葉も生えていたが詳しくは解からずじまい。もしかしたら〜それがカブだったのかもしれない。

自転車での約1時間の散歩を終え、午後は家の中でまったり。
片や韓流ドラマを無言で見つづけ、片や老眼に鞭打ち折鶴に夢中。

『おーおるけぇー』
どこから入ってきたのか、いつ入って来たのか、じ*がリリビングに顔を出す。どちらに言ったのか解からぬまま、どちらも返事はせず。
『そりゃーなんじぇー』
「ええ、ちょっと折り紙を」
『なんでまた、そんなことやっとるじゃ』
気分が乗らない日、こんな日にこと細かに説明する気にもならず。
「ええ、ちょっと」

『いちご枯れてまったうぇー』
「えっ?全部ダメになってまったんです?」
『全部じゃねぇーうぇー、おおけぇー葉っぱが枯れてまって、ちぃさなってまったじゃわ』
「あ〜うちも一緒です」
『ええつんどこ、こねぇーだ買って来たうぇー。98円じゃと、苗もおおけぇーわ』
「売ってるヤツは、やっぱし大きいから・・」
『ここは、どうするんじぇー』
「えっ?いや、あのまま、あの苗でやるつもりですけど」
『わしゃぁー買ってくるうぇー、あんな小さなもんじゃーどもならんでなぁー』

韓流ドラマに目線を移し独り言のように、買ってこなかんうぇーと呟く、じ*。

『おー乗せてってくれんけぇー』
どちらに向かって言ったのか、突然に切り出す。

こういう時は血が繋がってるほうが、断然お徳。変に繋がってないだけに全くの無視は出来ない。しばらく沈黙は続くが・・・。
「じゃー行きましょうか」
重い腰を上げ、大っ嫌いな昔っからの苗屋に向かう。

「これみたいですねー¥98って書いたるで」
『おーほうやなぁー、ほんなら10個ばか、えれてくれや』
毎回、一緒に行くと選ばされる苗。それで枯れたとか育たんかったとか〜耳にタコが出来るほど聞かされては〜いい加減面白くもない。
「いちごは・・・ちょっと解からんで〜」
『どれでも、ええうぇ』
そう思うなら自分で選べばいいこと、なんで人を使う。
「店の人に聞いてみますわ」

この苗屋の主人。あちこちの講義に招かれるほどの有名な人で市内の学校関係で使う教材の苗は、ほとんどが〜ここの苗らしい。いつもは店にいることは無くめったに会わない、が今日は偶然に顔を見る。
「あのぉーすいません。イチゴの苗欲しいんですが・・」
『あっ、いらっしゃい。何本?』
「10本でいいです」
『10本ね、手が汚れるで今袋にいれるで待っとってちょーよ』
今日はなぜか予想以上に愛想が良い。こういう時がチャンス、前々から聞きたいこともあり口を開いてみる。

「いちごって植え替えると枯れてまうんやけど、なんか方法ないですかね?」
『みなさん、そう言われるんやけど。こうやって葉っぱを取ってから植えてもらやー絶対に枯れぇーへんで』
そい言いながら、元気一杯に大きく伸びていた葉っぱをブチブチと引きちぎる。残ったものは真中の新芽と1枚の葉っぱのみ。
「あらぁーーこんなに取って良いんです?」
『みんな知ってりゃーすと思って、言わなんだけど。こんなもんで充分。いちごは水をよう吸うで葉っぱに取られんようにしとかなかんのやわ』
「へぇーーー知らなんだわぁーー」
『どうやるじゃて?どこをどうやるじゃ?』
『なんでー今見とったやろ、やったばっかりやない。ここん中に1本、見本が入っとるで、それ見てもらやーええで』
じ*の問いにちょっと不機嫌そうな主人に気を使ったのか、それ以上は聞かなかった、じ*。
料金を支払い、車へ戻る。

行きたくは無かったが〜知らなかったことを教えてもらい、重い腰を上げても来ただけの甲斐はあった。

『葉っぱちぎらなかんけぇー?どっこもそんなことやっとらんじゃわなー』
「ええ、初めて聞きました」
『わしゃぁーあのまんま植えるうぇー、おおけぇーでもってぇねぇでよぉー』

こんなリッパな苗の葉っぱをチギってしまえば〜今植えてあるものと、なんら変わりなくなってしまう。
気持ちが解からないわけでもない。

が・・・・。
また枯れたうぇー、って言って来ないように頼んまっせ。


画像1:みやまコカブ(間引き後)
画像2:レッドキャベツ

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家庭菜園してます。
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