金木犀
2005/10/04 (火)

ame.gif 午後から待望の雨が降り出す。細かい煙のような雨、軒下を濡らすほどにも降らなかった雨、日が暮れる頃には上がってしまう。

今日こそは雨が降るだろう、そう思いながら畑のチェックに出かける。
第一畑の土曜に播いた、ほうれん草の畝にオケラが通ったような土の盛り上がりが縦横無尽にある。所々から芽らしいものは見えるが、ほぼ全滅の様相。今週末、また播き直ししなければならなさそう。
畑に播いた玉葱、泉州と赤玉葱の畝にもオケラが通ったような後が見られ、その部分だけ発芽がしてないが〜その他はまずまず発芽してきた。
この分なら少し徒長気味の苗箱の玉葱と合わせれば予定数量は確保できそうな感じに、ほうれん草のことは忘れ嬉しい感じになる。

玉葱の発芽が確認出来、寒冷紗を外したいところだが今日は雨の予感。もしかしてドシャブリになってせっかくの発芽したものが流されてしまう恐れもあり、寒冷紗の外しは見送る。

第二畑では地主さんが植えていたサツマイモのツルが切られている。ツル自体は〜まだ片付けられてなく、そのままサツイマモの上に残されたまま。
毎年この方法で好きなだけ芋を掘り起こし、持っていくのがいつもの地主さんのやり方。

サツマイモに限らず里芋、ジャガイモも同じように畑に植えっぱなしにする地主さん。
「これって、腐ったり虫にカジられたりせんのですか?」
『ちょっとぐれぇーええがね。娘んたぁーが取りにこな、わし一人では食べきれぇーせんも。取るのもめんどーでやでねー』
いつかだったか、そう言って笑いながら話しを聞いた覚えがある。

『あんたわー趣味で野菜をつくりゃーす。わたしは〜畑が草だらけにならんように、しかたなしで作っとる。そんだけの違いやでねぇー』
今年の里芋は長さ5mの畝を8列作った地主のおばあさん。毎年、このままの状態で冬越しし春になってあちこちから芽が出た芋を掘り起こして種芋にしてまた植え付ける。
『種芋、持ってりゃーす?なけやーそこら辺から生えとるの持ってきゃーよ。いくつでもええでね』
石灰を播いたり堆肥を入れたり、鍬をふるって土起こしなど、そんな姿は一度も見たことは無い、この畑。時期が来れば鍬で畝らしきものを作り植付け後に石灰チッソを畝横に撒く。芋茎が大きくなって来た頃に、石灰チッソを被せるように土寄せする。草が生えてくれば〜草取りはするが、らしいお世話は他に全くしない。
これでも、他所に負けないくらいの芋が採れてしまうから恐ろしい。
刈り取った芋茎が冬場に枯れ、自然な堆肥と化しているのだろう、余計なものは一切加えなくても理想的なサイクルを形成しているのだろう。

たぶん、これが自然農法の真髄と見る。
だがこの領域に入るまでには、まだまだ修行が足らない。経験もそして心の広さも・・。

外気温19℃、降り出しそうな雨は、まだ降っては来ない。こんな日は運転席側の窓を全開にして走る。
最近は菜園の予定も少なくなり、考えることも無くなった通勤途中。あちこちの畑を観察しながら運転する。

柿の実が色づいたブッロク塀の家の交差点で止まると、どこからともなく金木犀の匂いが漂ってくる。
匂ったり匂わなかったり、目には見えないが間違いなく香りという物体が存在するんだと知らされる時。

近くを見回してみるが〜それらしい花は見えない。
木の葉が揺れるほどの風も吹いてないのに、どうやって匂いは移動するのだろう?ここに来るまでに薄れてしまわないのだろうか?
くだらない考えが頭の中を巡る。

金木犀は会社の敷地内にもかなりの本数が植えられている。背丈は2mくらいで大きくはないが、この時期になると〜秋らしい匂いが建物の中にも入り込んで来る。
少し早めに着いた会社内の敷地を歩く、金木犀の木がどんな木か知る必要も無い。近くを通るだけで、香ってくるあの匂い。

花というには小さすぎる蕾があちこちに見え、それでも満開と同じくらいに匂う金木犀の香り。

う〜〜ん、今日は朝から、ちょっと得した気分。v(^^


画像1:金木犀のつぼみ
画像2:いいもの見っけ(^ε^)

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家庭菜園してます。
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