台風接近中の朝、雲の流れが早い。大きな灰色の雲の、遥か上に動かない真っ白な筋雲が見える。空は〜もう秋か・・・。

台風は九州南部に接近したと報じる天気予報。東海地方には風雨の影響はまだない、おだやかな朝。
少し早めに起き、テレビの天気予報をじっくりと見ながらどうしようかと悩む。風が強くなりそうならポット苗の移動をしなければならない、強くならなければ〜出来るだけ外に出しておきたい。
それでなくても徒長気味の苗、これ以上軟弱な苗にする訳にもいかない。

「どう思う、風強なるかなぁーー？」
『はぁ〜〜ん？明日やて明日。今日なんかどうもねぇーーよぉ〜』
出来れば片付けたくは無い、誰かの賛同があればどうしても易きに流れるのは人の常。

「もし風強よなったら頼むね」そう言ってみるが〜もちろん返事は無い。

変化の無い静かな〜いつもと変わらぬ朝。多少の後ろ髪は引かれるがポット苗をそのままにして出勤。

今育苗中のポット苗、８/１５播種（茎チシャ９）、８/２０播種（白菜２０、チヒリ８）、８/２７播種（白菜１０、チヒリ１０、茎チシャ６、チンゲンサイ５＊５のセルポット１、からし菜５＊５のセルポット１）
成長の違いはあるが、どれも双葉から本葉が出始めている。松島新２号白菜などは本葉が３〜４枚、もう少しで定植できそうなまでに成長している。これらの苗が台風で飛ばされ、ダメになるなんて〜とてもとても想像ができない。

青春を返せーーー！！

とまでは言わないが、この１ヶ月の苦労を少しの手抜き時間で水の泡には絶対に絶対に出来ようはずが無い。
風が強くなれば例え急病で早退してでも〜助ける必要と義務がある。

[なんかさぁーーこっち、すんごく風強いんやけど〜苗大丈夫かなぁーー？]
(普通苗の心配する前に、人の心配するんと違うの〜？)
ひと頃の体調の悪さも無く、以前に増して元気になった〜韓流狂い。今朝の様子では、どこかが悪いような素振りもなかった。もしかして、また体調が悪くなったのか？
[えっ？また悪なったの？ほんで〜大丈夫なの？病院は？]
気まぐれなのは〜いつものこと、すぐに来ないメールの返信。忘れてた頃届く。
(全然、元気だよぉーーーｖ)

なんやねん、心配させてからに。
[ほんならええけどさぁーーーｖ]

この時の返信、体調が悪くなく元気だから。間違いなく〜その意味の返事だと解釈したが、どうやら違う意味だったと後から解かる。
毒舌も多いがお願いしたことは、大抵キッチリやってくれる韓流狂い。この時点では〜きっとポット苗の片付けも終わってるものだと思っていた。

正午近くから吹き出した風は夕方になっても収まる気配もない。これで雨でも降っていれば間違いなく嵐に思えるが〜幸いに雨は降リ出してない。
もしかしたら退社命令が出るかと期待するが、台風の位置はまだまだ遠い九州辺り。通常通りの仕事時間を終え、帰宅の途につく。

今日は火曜。普通なら〜いつもの居酒屋に寄りたいが、畑の寒冷紗や片付けて貰っただろう苗が気にかかり、直行で帰宅。

ブンブブンブゥーーー、キッ。
きゃんきゃん、わんわんわん、くぅ〜〜ん

車を駐車場に停めると泣き出す探検隊。
あれぇ〜？どうしたんやろ？

電気は点いているが家の中には誰も無い。つまり留守宅状態。
なんやねん。こんな台風の日に〜どこいったんやーーーまったくもう！(｀-´)ノ

わんわん、きゃわぁ〜〜ん、わんわん、くぅ〜〜んくん。
しつこく鳴き続ける探検隊。
携帯をかけてみるが留守電。しかたなくメールを入れておくが返信があるはずも無い。

探検隊の夕方の散歩行ってないんやろか？こんな時間まで可哀想に・・・・。しゃぁーない、少し行ったろか。
着替えもせず、そのまま探検隊のところまで。

ぎゃぁーーーーー！！！＼(＠＠)／

声にはならなかったが、こんなに驚いたのは久しぶり。
な・なんと〜片付けられたと思ってたポット苗が、朝の状態のまま風に煽られ小さな葉っぱが傾きながら必死に耐えている。

どうしてぇーーー！

ポツポツとしてきた雨の中、急ぎポット苗の片づけをする。
わんわん、わわんわん、わん。
鳴きつづける探検隊には申し訳ないが〜優先度はこっち。怨むなら、なにもせずどこかに出かけたヤツに言ってくれ。

ブルブルブルブル・・・・。
『なんか〜用やったぁーーー？』
「どこにおるんよーーこんな台風の日にーー」
『市民大学講座に行くって書いたるやん予定表にぃーー見てないの？』
「はぁ〜？なんやねん、それ。で〜モモの散歩って行った？エライ鳴くんやけど」
『行きました、早い時間に行ってます。もう一回行きたいん違うの？ちょっと連れてったってよ』
「苗とか片付けてないやん、そっちが先やんかーー」
『あれ？昼見たときは元気やったよ。ダメんなっとったぁ〜？』
「なっとらんとは思うけど・・」
『じゃぁーええがね。もしダメでも〜もう一回まきゃーええがね。播くの好きやがね、ぎゃははは・・・』

なにが〜ぎゃははは・・じゃ、まったくぅーーーー。

小雨の中、汗びっしょりになって苗の片付けと畑にある寒冷紗の固定。探検隊の風除けが飛ばされないように紐を追加したりプランターや鉢の片付けなどをする。
その間も鳴きつづける探検隊。一息ついたところで少し散布に出かけてみるが、いつもの様に嬉しそうに駆け出さない。どうやら〜散歩に行きたいのでは無く、吹く風と雨が恐かったようだ。

最終の作業を終える頃、帰宅した〜ぎゃははは・・・笑いのヤツ。

『ただいまぁ〜〜〜♪良かったわぁーーええ話聞けてぇーーvvvv(^^』
「・・・・・」
『あれ？あれぇーー？風呂もいれたぁーーせんがね？なんにもやってないがね？どうなっとるのぉーーー！』
「・・・・・」

誰が返事なんかするかい！(｀ε´)


画像１：モスラみたいなデカイ虫に食われた大輪朝顔
画像２：大輪・パ
画像３：ぎゃははは・・・もりもりさんの真似v(^^