種痘の痕
2005/08/30 (火)

ame.gif 昼過ぎから降り出した雨、夏らしく無くシトシトと降る。秋雨前線にしては早すぎるような気が・・・・。

芽だし中のジャガイモ、僅かだが土がこんもりと盛り上がってきた。そろそろ芽が出て来そうな感じ。
盛り上がってない所に指を入れ様子を探ってみる。芋が腐ってれば〜ドロドロと溶けたようになり芋の感触は無い。

おっ!芋はちゃんとしてるみたいやん、これなら〜まだ大丈夫。もうちょっと待ってみるかなー。

日曜に播いた2回目の白菜(新松島2号)とチヒリも小さな芽を出してきた。一週間前に播いたものは、小さいながら本葉も出始め〜見るからにしっかりしている。

やっぱり1週間違うだけで、こんなに違うんやなーー。
毎年、この時期になると思う〜秋野菜の成長度合い。

秋はねぇ〜播くのが1週間おせぇーと、採るのは半月おそなるって言うでねぇー。
畑のおばさんの声が思い出される。

それならば早く種蒔きをすれば良いか、というものでもない。早く播いたら播いたで、暑さや日差しに負け、枯れたり溶けたりするものや〜虫に食われ葉っぱが穴だらけになるものもある。運悪く芯を食われれば、その後の成長はほぼ絶望的になってしまう。
タイミングというか〜旬というか〜時期というか〜、まったく秋冬野菜は難しい。

わしゃぁー苗買ってくるうぇー、こんなこたぁーやっとれんうぇー

そう言いながら〜毎年うちのポット苗に毒舌をくらわす、じ*。
どんな野菜でも、だいたいが1ポット¥50。少し遅めに行けば20ポットで¥900あたりに値下がりもする。夏野菜に比べれば、かなりお値打ち。そして、シッカリした苗が手に入る。

キャベツ、白菜、ブロッコリーなど、農協などに卸しているプロの農家は別として、うちの近所の畑では〜まず種を播く事はない。
みな、それぞれの店から1ポット¥50の苗を買ってきては植えている。

おみゃーさんと私だけやでねぇー種播くの。好きやなけなできせんわねぇーー。
と畑のおばさん。
余程の暇人か好き者と世間から思われているのだろ。嬉しいような照れくさいような、複雑な心境の菜園主。


今日は火曜。午後からの雨に気を良くして、いつもの居酒屋に寄る。
30日、交通事故ゼロの日。午後から降りだした雨は、気ままに強く降ったり弱くなったりを繰り返す。

「あれ〜?今日はどうしたんです?少ないですねーー」
カウンターに座った見慣れたお客が3人。
『おーわけぇーの、今噂しとったとこじゃわー。そろそろ来るじゃろー思って』
「え?良い噂ですかぁ〜?」
『ほりゃーほうじゃわ。わしがもうちょっと若かったら、なあー』
50の半ばを過ぎ、口は悪いが〜まだまだ見れないことはない最も古い常連のお姉さん。
次の言葉を期待してはいないが〜尻切れのままでは、なんとも釈然としない。

もう出来上がっているのか、人数の割りに盛り上がっている店内。
いつものメンバーだけでは歌も必要は無いのだろう、カラオケを映し出すテレビが一般放送を流している。

本当は怖い!家庭の医学

どうやらこの話題で盛り上がっている、カウンターの中と外。
テレビに罵声を浴びせるもの、過去の経験と聞きかじりで自慢気に話すものなど、とても5人だけの会話とは思えないほどの賑わい。

顎関節症を映し出していたテレビも〜いつの間にか忘れられ、話に夢中になる既に出来上がった酔っぱらい連中。
今しがた座ったばかりでは〜話に加わる余地もなく、聞こえもしないテレビを見いる。

『おみゃーさんぐれぇーなら、ほうそうの痕あるじゃろ?』
突然に振られた話、一瞬返事が遅れる。
『なんじゃーほうそうも知らんのけぇー』
「えっ!知ってますよ〜天然痘でしょう。種痘の痕もありますよ〜もちろん」
『ほーじゃわー、ここでは若ぇーけど。そこを出たら、まあ〜おじさんにちけぇーもんなー』
入り口付近を指差しながら、ガハハと笑ってみせる。

〔あっ、あれやろ、種痘って言えば〜千円札の野口、野口英世やろ発見したの〕
『おーーほうじゃほうじゃ、おみゃーさんも中々、学があるじゃねぇーか、見直したわ』
「あれぇ〜?野口英世は、違いますよーー。確か〜なんたら病でなかったでした?」
〔なんたら病が、天然痘じゃろー。なぁーそうやなぁー、違うかぁー?〕
天然痘が野口英世と言い出した、少し若めのお兄さん。カウンターの中や外に同意を求めるように、声を張り上げる。
『ほぉーじゃろー、野口さんやて。わしゃーそう思うけどなぁーー』

一人が賛成すれば、後は烏合の衆。良く解かってなくても〜赤信号みんなで渡れば恐く無いの群集心理。
はっきりしない、なんちゃら病などと雲をつかむような話をする、約1名の反対意見など酔っぱらいの席で通じる筈もない。
「そうでしたぁ?なんか違うと思うけど・・」
『まあええわ、うちー帰ってから〜かぁーちゃんにでも聞きゃーええがや、がはははは・・・』
勝ち誇ったように笑う、その他大勢達。思い出せない分、潔く負けを認める他は無い。


なぜ、あの時思い出せなかったのだろか、黄熱病と。
また脳のどこかの部分が間違いなく退化した。(×_×)



画像1:明けても暮れても毎朝飲んでるコーヒー、モカブレンド
*農園日記には〜全く関係なし。画像が無いと寂しいから・・(´_`)

i0
 
家庭菜園してます。
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]