季節の変わり目
2005/08/24 (水)

hare.gif 嵐の前の静けさなのだろうか久しぶりに朝から快晴の空。眩しいほどの日差しも暑さはそれほど無い、もう夏も終わりに近づいた。

明日は台風が来ると言う、ポット苗や干しっぱなしにしてあるネットの片付けなど、しなければならないが〜とてもそれだけの余裕は無い朝の時間帯。
多少の後ろ髪はひかれるが、そこは週末農夫であり仕方が無い。風が強くならないことだけを願い、いつも通りに出勤する。

昨日は火曜日、普通なら仕事帰りに〜いつもの居酒屋に寄るところだが休みではしかたない。場所を変えて飲むことになった。
場所が変われば雰囲気も変わる、気分も変われば酒の味も変わると言うもの。気が付けば12時を30分も過ぎる。

いつもの居酒屋、経営者の体調不良が原因で臨時休業。
1日良ければ2日ダメ、2日良ければ1日ダメ。休むまではいかないが〜辛そうな身体を我慢しての仕事ぶりはカウンターの外からでも良く解かる。

8月初めの暑い日のこと、時間が早いのだろうカンウターに客一人。

辛いのなら休めば良いのに・・無理するから・・・、そう話かけてみる。こういう商売は常連さんで持ってるの、来ても休んでる、いつ休むか解からない、そんな店だったら来れる?どんなに良い人でも、たいていは離れてしまうからね。
そう言いながらカウンターの中で、心配してくれて〜ありがとうと笑ってる顔。

この居酒屋の経営者、60少し前になる〜おばさん。
居酒屋歴は一度移転し今の店が2件目、合わせて10年程になるとのこと。

美容師免許も持っており、その昔は美容師。旦那さんは銀行マンという、中流以上の家庭だった。
美容師のほうが収入が良いと思うのに、どうして居酒屋なんて水商売をしてるの・・・。

作り笑いした表情は、あんたには〜まだ解からんかもしれんねーーと言っているようにも見える。

洗い物や仕込をする手は止まる事も無く休まず動く。頭で考えて動かしているのでは無い、次の動作が解かってるかのように自然と動いてしまう手足。
考えをまとめていたのか過去を思い出していたのか、ポツポツと話し出した。

時代の流っていうのがあってねー、一度覚えても〜そのままは続けられんの。流行りも違うしね〜追いつけんの、私達古いもんでは・・・・。
もう何年も昔の話だけど旦那がねー借金を作って、朝昼晩と働くしかなかったし。
いい人過ぎたっていうか、付き合いが良いっていうか、博打で負けて、家も取られて、借金取りも来るし、普通の商売では返せんかったの・・・。

旦那さんの博打、パチンコや競輪競馬といった賭け事ではなく、昔で言うところの賭場。もちろんサイコロでは無いようだが〜似たようなものが有ったらしい。
20年も前、持ち家は取られ、その上に数千万という借金だけが残った。

家は仕方が無いけど、借金だけはどうしても返したかったから〜夢中で働いて働いて、やっと返せたのが〜ちょうど5年前かなぁーー。
どこを見てる訳でもない目線。はるか昔、遠い昔が頭の中をよぎっているのだろう。

借金が終わってからホットしたのかなぁ〜病気になってねーーー。その時、私だけ〜なんでこんな人生なのって何度も死にたいって思ったけどね−−。やっぱり死ねなんだ、子供がいたからねぇーーー。
あの時死んでなくて良かった、頑張り続けて良かった、彼女の顔には〜たまに来る孫や娘の姿がチラチラと浮かんで見える。

病気は治ったんだけどねーそれからなぁーー、時々調子が悪くなるの、ごめんねー。気にせんといて。
顔は笑っているが、嫌な事を思い出させる聞いてはいけない事だった。

借金は返したから、そう強がってみせる彼女のしぐさ。口にはしないが、まだその背には何か重いものが乗っているような気が・・・・。

お盆も過ぎ、ちょっとシンミリ。
8月終わり、夏の夕暮れ時。


画像1:定植を待つ苗達(ピンボケ?)
画像2:徒長しまくり白菜の苗(あり?こっちも)

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家庭菜園してます。
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