2005/02/09 (水)
66才のあまりにも短い人生の幕を降ろした義理兄であった。 昨夜 甥の洋二が葬儀の事で何かと聞いてくる、喪主を務める甥に挨拶の文句や手順を教えて、後は「お前のセンスに任せるから」と期待する。
葬儀場に行くと静かにバックグランドで音楽が流れている、生前カラオケで義理兄が歌ったものを録音しておいた物であった。 義理兄は定年まで会社勤めをした後は余生をカラオケの先生として楽しく過ごしていたのだが、その歌はプロ以上?の歌であり、ポップから演歌までこなしていた。
弔問客は100人を超す人で会場を埋め、読響が始まりお焼香の順番が来ると、彼が沈黙の挨拶があり、かなり緊張している様子である。
最後に彼から弔問客に挨拶をする。 「今日はお忙しい中、親爺の葬儀にお出で頂き、まことに有り難う御座いました・・・「途中省略」・・・親爺は賑やかな事が好きで、悲しい事が大嫌いでしたので、どうかお別れの時には合掌でなく、拍手で送って頂ければ親爺が喜ぶと思います。」
オイオイ やるじゃねーか でかしたよ、涙を誘うような文句じゃないかい。 私の倅とあまり歳は変わらないが、落ち着いて 淡々と語る度胸の良さと、拍手で送る葬儀何ぞは面白い ヨシッ 思いっ切り拍手で送ってやるわい。
身内に担がれて霊柩車に運ばれるあいだ拍手が鳴り止むことは無かった。 拍手にかき消されて嗚咽がいっそう高くなった事は言うまでも無い。 桜谷霊園での火葬は約1時間半、親族達と順番に骨壺に納める。
その夜 初七日を行い〆とする、洋二に労いの言葉をかける。
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