2003/12/02 (火)
畑に行けない日が続きそうで何もないのも寂しい。ふとパソコンの古いフォルダを掃除していたら昔書いた創作童話が出てきた。ネタが無い日には小出しにアップしてみよう。(^^ゞ ************************* 森の樹々〜風の歌( 1) 97/09/09
杉くんは、真っ直ぐ天高く育っていきます。 桂(かつら)くんは、たくさん枝葉を伸ばしていきます。 柊(ひいらぎ)くんは、とげとげの葉っぱをつけます。
彼らの森へ、旅の途中の風の子「ふうた」が訪れました。
ふうた;ねぇ、君たちバオバブくんって人(樹)を知らないかい?僕のお父さんが、くしゃみをした拍子に、バオバブくんを吹っ飛ばしちゃったんだ。僕探してるんだ。
杉;うーん、ごめんね。聞いた事ないなぁ。
桂;えーっとね。聞いた事あるような気がするよ。 たぶん、こんな人(樹)じゃないかなぁ?
柊;聞いた事ないけど、きっとこんな人(樹)に違いないよ。たぶんそうだ。きっと嫌な奴なんだよ。変な名前だもの。ふうたくん、あんな人とは付き合わない方がいいと思うよ。
ふうたは、ちょっぴりがっかりしながらも、三人に丁寧にお礼を言って、また別の森に行きました。
次の年に、彼らの足元から、ふうたのお父さんが飛ばした、バオバブの種が芽を出していたことに気づいた杉くんと桂くんは、恥ずかしくなって毎年秋には葉っぱが赤くなるようになりました。 柊くんは、シマッタと思いながらも、相変わらず緑のとげとげの葉っぱのままでいました。
三人は、再びふうたくんが訪れてくれる日を待ち望みながら過ごしました。〜おしまい〜
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