星野道夫展
2006/08/16 (水)

今日でバイトのお盆休みも終わり.
今日から大阪梅田の大丸で星野道夫「星のような物語」展を
やっているので夜に見に行った.

以前から星野さんの写真と文章が好きだった.
何がきっかけだったのか覚えていないけれど,
「旅をする木」や「長い旅の途上」をはじめ,
星野さんの本は結構読んだ.

僕はアラスカに行くことも星野さんのような
人間になることもできないけれど,
星野さんの文章を読んだり写真を見たりしていると,
心が広がるって言うか,視界が広がるっていうか.

ごみごみしてて雑事が多い窮屈な毎日で,
狭く狭く,とげとげしくなってた心が,
ふっと楽になる.

心に引っかかってたことも,
たいして問題じゃないように思えてくる.

なんていうか,ありきたりの表現しかできない自分が
すごく情けないけど…

一種の現実逃避?
そうかもしれない.
そういう心持ちになったところで,
目の前のことが解決するわけじゃないんだから.

感化されたからといって,すぐに今と違う世界に
飛び出していけるほど僕たちは勇敢じゃない.

でも,星野さんの言うとおり,
今この瞬間にも,地球上のどこかで,
クマや,鳥や,虫や,花,たくさんの生き物たちが
自分の命の火を燃やし続けていること,
その命が形は変わりながらもずっと生き続けている事を,
自分の心の片隅にでもとめておくことは
とても大切なことだと思う.




「これだけの星が毎晩東京で見られたらすごいだろうなあ……
夜遅く、仕事に疲れた帰り、ふと見上げると、
手が届きそうなところに宇宙がある。
一日の終わりに、どんな奴だって何かを考えるだろうな」
「いつか、ある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。
たとえば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人で
見ていたとするだろ。もし愛する人がいたら、
その美しさやその時の気持ちをどんなふうに伝えるかって?」
「写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンパスに
描いて見せるか、いいややっぱり言葉で伝えたらいいのかな」
「その人はこう言ったんだ。
自分が変わってゆくことだって……
その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって」

 
blackpigのnojo作業メモ
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]