狐は化けるか?
2008/01/17 (木)

harenotikumori.gif *紀州と和泉の国境にある和泉山脈は、その名の通り水脈が豊富で 近隣の在所に「滝」の地名があるほど 美しい滝が点在する  
ということは山の幸も豊かで木の実も沢山生り、そこに住む動物たちも潤うのである  

その和泉山脈の中腹にうちの実家のルーツがあり、祖父の長兄の一族は今も柿と柑橘農家をしている  

昔は、結婚式なり年忌には親戚じゅうが集まる酒宴があって、そこで聞いてきた話を又 帰宅後家族に披露するのだが、その頃は今よりもっと暗い電球の生活で、そのせいで話の効果は大だった  

子供心に怖いけど聞きたい話の一つに「狐に化かされた話し」があり、何度もリクエストしたものだ   

昔の祝言(結婚式)は、一族郎党が婚家に招かれ酒宴は遅くまで続き、帰り道はとっぷりと日が暮れている  
お土産の風呂敷包みの中には、大きな鯛の焼き物に3段重ねの折箱  
祝い鯛が大きすぎて引きずりながら歩いた事もあったそうな  

ふと、お爺さんが前方に目をやると 島田髷にカンザシも彩かな芸者さんがにっこり。。。  
思わず荷物を足元に置いたままふらふらとそちらへ  

そうしたら芸者さん、こっちへこっちへ、と手招きするんですと  
お爺さん、あっちこっちへ連れ廻されて山の中でくたびれて寝てしもうた  
そこへ探しに来た家人に見つけてもらい一件落着  
モッチロンお土産のご馳走は煙のごとく消えてたそーな

  
「またお爺さん狐に騙されたな」
こんな話は田舎にはなんぼでもあります  
だいたい、ご馳走持ってホロ酔いご機嫌のお爺さんがターゲットになりやすいデス  

移動の足が車になって、こんな話も聞かなくなった昨今、替わって赤い灯青い灯の都会のほうに出現するそうな    
この狐さん「食べ物」より「お宝」が好物であの手この手で上手に巻き上げるとか  
  
大都会のPotさんにひこばえさん、くれぐれもお気をつけあそばせ(^^;
それに比べりゃ婆誰坂の狸なんて かえらしもんやでぇ〜 

i0 i1 (1) 背後は和泉山脈
(2) のどかな山郷も夜道は寂しい
(3)
 
婆誰坂の家庭菜園 和歌山
[ホームに戻る] [今日の日記へ] [この日の日記へ]